徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

我が家の太陽、僕らが惑星

リビングに息子がすっ転がっている。これが、我が家の太陽である。 息子が家にやってきてやや2週間。育休を貪りながら、育児をしている。泣き、笑い、寝る。乳を飲み、吐き戻し、寝る。起きて、泣く。人生の滑り出しを我が物顔で奔放に生きる息子。突然家庭…

息子が生まれました

昨日、息子が生まれました。妻と二人で2年半ほど、それは楽しく暮らしてきましたが、なんと一人増え、三人家族となりました。 20代前半の頃、雑談や飲み会などのなんでもないコミュニケーションにおいて、「将来子供欲しい?」みたいな話は比較的よく上がる…

なんでも因果なんでも理解

この春、異動した。人事の職から一転、現場の営業部隊に鞍を替えろ、そこでマネジメントをしろ、という異動が発令されたのだった。4年半、労務屋さんとして、社内的な諸々や高名な疫病への対処など、常時歯を食いしばって働いてきた。その食いしばりが何に影…

水の前では皆平等

我が家にはたくさんの植物がある。観葉植物である。部屋の中に数十体、玄関先に寄せ植えがいくつか。妻の趣味だ。 僕も、植物の名前を覚えたり、窓辺にハンギングされている植物を見ていい部屋だなと思ったりなどしている。そして、妻が早く家を出たりしたと…

今まさに新型コロナウイルスに感染している

12月半ば、4度目の接種をした日、僕はこれで一定の抗体を得たものと確信していた。周りを見渡しても、同年代の連中で真面目に4度も接種を行なっている人は少ない。副反応と後の健康との天秤を揺らした際、若者は重症化する可能性が低いとのことから、4度も打…

構造改革前夜の構造改革担当者の気持ち

8月が終わる。本州の人は夏休みの終わりを想起するのだろう。道産子の僕は、特に8月末に対する特別な感慨はなく育った。しかし、今勤めている会社は2月末決算のため、8月は上期の終わりにあたる。 期が変わるタイミングではさまざまな変化が訪れる。人事異動…

自宅隔離をやってみての感想文

8月13日土曜日の夜、妻が発熱した。 互いに仕事帰り、テレビ見ながらゴロゴロとくつろいでいるリビングに鳴り響いた体温計の音はすなわち、開幕のブザーだった。思い返すと金曜日、なんか喉がイガイガする…気がする…と、ささやかな違和感を妻は食卓で話して…

手術をしました〜ついに縛られた精索静脈瘤〜

5月27日、午前9時。僕は有楽町を歩いていた。酷い雨である。昼過ぎには上がる予報と聞いた。かの有名な桶狭間の戦いにて、織田信長は雨後の間隙をつき、今川義元を討ち取った。この雨が上がるころ、静脈瘤を無事討ち取ることができるのだろうか。タマに手を…

手術をします〜僕のキンタマと精索静脈瘤〜

これから僕が綴る話はさして綺麗な話ではない。しかし、僕の身体に今まさに起こっている事実である。綺麗や汚い、上や下のような二元論では語りえない事実。それに相対する当事者としての感受を綴りたい。冗長な話が多いかと思う。どうか許してほしい。 結婚…

「思ってて」おじさん

「思ってて」おじさんと勝手に呼称している人々がいる。おじさんとしているのは僕の周りにおじさんが多いからである。他意はない。 「思ってて」おじさんは語尾に「思ってて」を多用する。そのため「思ってて」おじさんである。「思ってて」で文節を切る話法…

ガンダーライップス

社会に出た頃、情報を伝える際には5W1Hを抑えて話すといいと言われた。なぜいつ誰が何をどこでどのように。これは正確に情報を伝える上でも、正確に情報を受ける上でも大切なことだ。例えば、誰かに動いてもらいたい、何かを対応してもらいたいとした時、な…

軽薄な夜と同期の話

感染症に行動を操られるようになってしばらく。ワクチンの効果とマスク着用の社会様式のダブルパンチが効いて疑似的な集団免疫を獲得したともいわれる眼下の感染者状況の中、首都圏にも軽薄な夜が戻ってきている。 例えば夜遅くの電車を眺めると、陽気な人が…

29歳になってひと月と少し

本年9月をもって29歳となった。十進法の世界で生きる僕たちにおいては、十の位が繰り上がることにやたら意味を見出しがちである。日本人初の9秒台、100打点、10勝ならず。そういう観点からは30にも満たない微妙な年齢なのだが、まぁ、どうあれ一つ歳をとった…

ワクチン二回目接種における辛い気持ち

深夜2時。誰もが寝静まる丑三つ時にこうしてなんの生産性もない文章を認めているのはなぜかと言えば、モデルナ製ワクチン二回目接種の副反応のせいである。熱と、腕の痛みとで、僕のバイオリズムを木っ端微塵に破壊してくれている。8月31日の19時40分ごろ体…

丸2日

ワクチン接種から丸2日と少しが経った。ここにきて、明らかに風向きが変わっている。肩の痛みが和らいできている。先一昨日晩、一昨日晩と、非常に寝づらい夜を過ごした。我が家の布団は高反発だ。何を隠そう、寝返りを打ちやすいようにするためである。寝返…

ワクチン接種後14時間が経過しての備忘

お手本のような副反応を享受している。 昨日17時40分ごろ、ワクチン接種をした。大手町の大規模接種センター。混雑も一切なく、よく訓練された流れるようなオペレーションに乗っかって、あれよあれよと問診から接種までを済ませた。大手町駅についてから、会…

ワクチン接種を眼前に控えたMan in the mirror

接種券が届いていない人、届いたけれども行政からの案内が来ない人、案内は来ているけれどなんとなく接種予約していない人、主義主張により接種を受けないと決めた人。さまざまいることを承知の上で、本日僕は一発目の接種を受ける。大手町の大規模接種会場…

東京より、世の中を感ず

23区に住んで10年となる。非常に聴こえはいいが、なんの大したことではなく、ただ都合の良い場所に、様々な補助を借りて住み続けただけである。親の脛や、会社の腿や、妻の肋までもしゃぶりつくさんとする勢いだ(今は妻の家賃補助の厄介になっている)。 県…

諭吉佳作/menについて。主に「ムーヴ」。

最近、我が家の朝はJ-WAVEが流れている。なぜこの映像全盛の世でラジオかといえば、食卓テーブルを設置している角度がテレビの画面と並行で、妻がちょうどテレビを背にする(正しくは妻の右後方にテレビ画面がある)ように座っており、画面を見られないため…

そこに坂があるから走る

恩師は坂が好きだった。 鉄道オタクに、乗り鉄と撮り鉄が存在するように、坂にも好き方がの種類がある。タモリがブラタモリで語るような、地理的な坂の好き方もあれば、ちょっと前に話題になった全力坂(妙齢の女性が全力で坂を走る様を鑑賞するTV番組)のよう…

消灯指示への力学

3度目の緊急自体と、世の中では騒がれている。緊急緊急と言えばいうほど、緊急の味が損なわれるのは皆が承知の通りであるが、緊急を定義し緊急に該当する状況なのであれば緊急は緊急である。緊急事態宣言に際し、東京都は夜8時以降の消灯を要請するらしい。…

結婚しました

結婚をしました。 僕はずっと一人っ子とばかり思っていましたが、弟が誕生しました。兄のような存在、弟のような存在はこれまで何人かいましたが、義理としても兄弟と呼べる存在ができたのははじめてです。生き物とお絵描きが好きで、面白い角度から世界を見…

「ととのう」の真相

徒歩5分圏内に銭湯がある。数年前に新装開店をしたようで、下町の銭湯にしては場違いな程に綺麗な銭湯だ。ここ半年ほど、足繁く通っている。 目当てはサウナだ。 サウナと水風呂。この往復により自律神経系が正されるという。巷では「ととのう」と表されるこ…

「眉村ちあきのすべて」を観てきた

横浜は黄金町。ファッションヘルスが軒を連ねる酒池肉林の中にポツリと佇むシネマジャック&ベティにて、表題の眉村ちあきのすべてを観賞してきた。たまたま予約したタイミングで舞台挨拶もあり、監督とプロデューサーの対談を眺め、パンフを買い、サインま…

それ、誰目線よ

1日に多い日で100件程度のメールが入り、電話は30件ほどかけ、同程度の数の着信が発生する。3年ほど本状況下におかれている。慣れてきてはいるものの、それまで生きていきた情報量とは一切異なる状況下に置かれていると、たまに思う。一切の情報を遮断して自…

踏ん張りどころ

仕事の話である。 今、担当している職務では、いろいろな種類の仕事に携わる。現場をブンブンとぶん回すこともあれば、原理原則からイエスかノーかを判断することも求められる。また、どっちの道に進むか、判断すべき人にどういう判断をしてもらうかをうんう…

にいちゃんの死に寄せて

亡くなった人がいる。 友人とも知人とも違う距離感にある人だ。客観的な事実から僕と彼の関係性を言い表すのであれば「父親同士が高校の同級生」なのだが、親父同士、家族同士の距離感が日暮里と西日暮里の駅間ほどに近いため、ほとんど家族のような関係であ…

電車内でカバンを失くした際の初期対応と心持ち

2020年11月8日(日)22時19分船橋発のJR総武快速線にて、僕はカバンを紛失した。品川にて京急に乗り変えようとした際、駅に降りた段階でカバンがないことに気がつき(千疋屋の手提げ袋は手元にあった)、車内に戻ってしばらくうろついたものの発見されず、新…

万目すべて凍るなり

1950年代後半。戦後の集結と高度経済成長の夜明け、現代日本の礎が築かれた当時、一般家庭に爆発的に普及していった家電、いわゆる、三種の神器。この一角を占めるのが、泣く子も黙る冷蔵庫である。 「蔵」はそもそもが冷暗であり、ものの保存に適した環境で…

扁桃炎になる

一昨日あたりから、どうも両の首のリンパが張っていて、熱を持ち、うなづくにも痛く、振り返るにも痛く、菱川師宣の見返り美人はリンパが健やかだからできたポーズだったのだと、浮世を離れたようなことを考えていた。痛いは痛いのでとにかく病院だと耳鼻科…