徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

覆水盆に返らず。

お盆。Uターンラッシュの渋滞が重篤化していくニュースをよく聞くこの頃。50キロの渋滞に巻き込まれた人の気持ちをほんの少しだけ思ってはどれだけの便意がそこに詰まっているんだろうかとげんなりするこの頃。

 

例にも漏れず私も帰省というか、それに似たり寄ったりな三泊四日の小旅行をしてまいりました。現住所は世田谷区の瀬戸際。路地という名の徳俵に助けられて世田谷区の仲間入りを果たしているしょっぱいアパートYSハイツ。そこから千葉県佐倉市へ。佐倉といえば昔は長嶋茂雄、今は藤原基央。文にも武にもなにかとタレントを輩出するパワースポットというかタレントスポット的な場所ですね。そしてそんなスポットにすぽっと生まれ落ちたのが声が大きいというタレントを授かったうちの母であり、つまりそこにはわが祖母に代表される親族がうじゃっといらっしゃるわけなのです。

 

電車で一時間半、乗り換え一回というおそらく世間一般では都心への通勤圏内とされるであろう佐倉ですが、いつでも行けると思うとなかなか行かないもので。なんやかんやで今回も半年ぶりくらいのコンニチハでした。

 

帰省の数を重ねるたびに同じ話が巡ってくるラップタイムが速くなってくる祖母に老いを感じながらも、天国におはします祖父を始めとした大先祖さま一同を迎え入れ、語らい、送り出し。ついでに出没したゴキブリと戦った末にゴキジェットを誤って吸引してゴキブリより先にノックダウンするというひと悶着を潜り抜けた末に私も再び都心へUターンダイブ。ゴキブリは置きっぱなしで一時間半と一回の乗り換え。

 

上京してきたころは全く安らげる気がしなかった現在のマイホームタウンに安らぎを覚えだしたのはいつ頃だろかなぁ。なんて夕暮れにつられてセンチメンタルな気分でさすらいながら、晩御飯の材料なんてさすらいとは程遠い現実を買って調布から世田谷へ突っ込み、帰宅した次第で。出かける前一生懸命掃除したお部屋が迎えてくれました。外出先から帰ってきた部屋がきれいだと幸せですよね。少なくとも私はそうなのですね。晩御飯には、まだ早い。後の晩飯、今のもやしを冷蔵庫へ放り込んだその時に知らない間に引っくり返っていたお水に気が付いたわけでした。冷蔵庫が開いていました。

 

お盆。詳しくはよくわからないけれどあの世とこの世がわりと近くにやってくるらしいこの数日間。うちの冷蔵庫と外界もわりと近くにやってきていたのでした。ヌクミルクとでも言おうか、ほぼほぼ常温のミルク。かぐわしきヨーグルト。何より霜降り庫内。なんてこったい。肉以外に降りる霜なんてロクなものはないよ。

 

 

ダメになった食材も、そのうち東電からせがまれるであろう電気代も、あの世からきっと見ててくれるんだろな。何しろお盆だったから。

 

 

i was 盆 to love you.