徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

しっちゃかめっちゃかだとおもう

ねえ人事を作ったあの頃から早半年…いや、九か月。


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社会の宇宙に漂っていた僕らは、自分の居場所を探して、それなりに見つけて。

今日、世の中的には内定式と言うものが執り行われることで、ある程度正式に漂流の終わりを告げられた。

 

まだ我々人間がタマゴとオタマジャクシだったころから、とんでもない競走にさらされてきた。やりたくもないのに。で、ちゃっかりそれに勝ったわけだ。

かと思えばお受験戦争だなんだで、幼稚園に入るかどうかのころから闘ってる…闘わされている奴もいる。生粋のファイターだ。サイヤ人か。

その後も定期的に戦いの火ぶたは切られてきた。中三、高三と。3のつく日はラッキーデーよろしく、3のつく年はファイティングイヤーである。誰得

ファイティングイヤーの度に同学年大席替え大会が行われ、また見知らぬ人と出会っていく。いい席はいい席なりの人と出会える可能性が上がるらしい。いい席なりの環境も用意されてるらしい。

だからみんな勉強を一生懸命やる。嘘でも一生懸命やってるふりをする。主人公の心情を察したり、二次関数のグラフと一次関数のグラフで囲われた面積を求めたり、Not only … but also ~ の意味を覚えたり、林子平が何した人か調べたり、塩酸に鉄入れたらどうなるかやってみたり。

トライアルアンドエラーを繰り返しながら、自分に何があっているかを探したりもする。熱烈に好きなものを見つけて、そんなような勉強したいなって思って、各々、各々の椅子を取っていく。ミュージシャンとか、画家とか、アーティスティックな方向に進む奴もいるし、ど真ん中ストレートを貫いて教職やら研究者やらになる奴もいる。

就活は、ストレートを投げられなかった人がやることだ。穿ってみると。当たり前のように大学を卒業したら就職する。今までに培ったことが少しでも評価されることを願って。今までに培ったことを少しでも評価してくれる場所を選んで。けどそれは直球じゃない。汗水流して頭に詰め込んだ知識をフル活用して掴んだ専門的な勉強をする資格を、手放して、専門分野の周辺視野の道に進んでいく。

周辺視野ほど魅力的に感じるものはないのも事実。掃除中の卒業アルバムも周辺視野だし、本買いに行った時のCD売り場も周辺視野だ。

勉強してきたその道に進んでいく人はめちゃくちゃ少ない。周辺視野の魔力。そして気が付けば周辺視野に焦点が合って、今までの焦点が周辺視野になる。

ピアノを習うの辞めてからピアノ弾くことが楽しくなるように。終わってから愛着がわくことが多いのも、それが周辺に追いやられるからだろう。

人と別れるのもそうかもしれない。付き合いがなくなるにしたがって周辺に追いやられていく。不意に会いたくなったりするのも周辺にいるからこそだ。死んでしまったりしたらなおさら。

 

今日法人くんと交わしたお約束によって、今後しばらくの焦点が定まろうとしている。今度こそは焦点を長く長く合わせていかなきゃいけない。何しろ生きることがかかっているから。

それでもきっと周辺は楽しい。いつまでも、隣の芝は青い。