徒然雑草

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選々挙々

選挙が終わりましたね。

 

われらが一国の長、安倍晋三衆院の壇上で、はい!解散!とシェケナベイベーなシャウトをして、議員たちがプッチョヘンザッなバンザイをしてからたった3週間弱。

与党の大勝利という結果の対価に、莫大な選挙費用が消えて選挙は幕を閉じた。

 

あらゆるワイドショーや朝の番組で、なぜ安倍政権は大勝利を収めたか、野党の体たらくがどうだこうだと、偉そうで偉くなさそうな解説員を交えながらディスカッションしている。

大義なき選挙でしたね。アベノミクスへの信用が出た結果だったのでしょうか。

ふむふむ。

 

そして皆口をそろえて言うのは、戦後最低の投票率だったってことだ。

52%だったらしい。前回の自民大勝の衆院選が58%くらいで、当時の最低を更新。また今回で最低記録を更新と、一時期のボルトみたいな大確変記録更新ラッシュに沸く永田町。


2009 ベルリン世界陸上 男子100m決勝 - YouTube

 

速い。

 

 

投票率の減少は与党への批判票の受け皿の無さと若者の政治離れをいじくるのによく使われちゃってる。

 

批判票の受け皿の無さは、自分のようなNHKが最大の情報源である意識低い系有権者にでもひしひしだ。

なんかGDP下がってんのに物価上がってるってやばくね?

アベノミクスって実はダメノミクスだったんじゃね?

そんな疑問がちらほら噴出するけど、民主党は震災対応のエトセトラで頼りないのレッテルを張られ、その他野党もどうも口だけな感じがして任せるに値しない。

じゃあもう投じたって投じなくたって一緒じゃん!やけくそー。

 

一方若者の政治離れも間違いなく進んでるんだろう。

バイト先の投票率の低さたるや、色違いのポケモンの遭遇率の方が高いのではないかと思わせてくれるそれだ。

 

若者は政治に何を求めてて、何があったら選挙に行くんだろうな。

 

それは特別感なんじゃないだろかな。

 

今の若者世代に「これまでで一番印象深い政治家は」と聴いたら8割方小泉純一郎と答えると思う。彼のカリスマ気な言動やドラマチックな解散からの大勝というのは、メディアも大きく取り上げたし、それを見て育った我々の心に深く強い印象を残している。

民主党が圧勝した政権交代時の投票率も極めて高かったらしい。70%に迫る得票率だったとか。それも特別だ。阪神淡路の大震災前後に一瞬政権交代が行われたらしいが、それ以外は自民の玉座だった与党の座である。そこに年金問題とかも相まって、民主党が座ろうとしている!って言われたらバンドワゴン効果ビンビンの投票率爆上げにもなるわ。

 

小泉純一郎という人は、特別なことを特別に見せるのがうまかったんだと思う。

郵政がどうのというのがどこまで特別なことだったかというのは細かくわからない。調べればいいんだけど。結局国の下から社会に放り出すことで国費削減になるよってことなんだと勝手に理解したことにして。

そういった国の一大事を、これは一大事だ!って国民に分かるように話していたのが彼だ。是非はどうあれ。

今回の消費税が上がることも、特定秘密保護法が成立することも、国にとっては一大事のはずだ。消費税なんてなんにでもついて回るんだから一大事も一大事だろう。

けど投票率が伸びないってことは、世の中にこれは特別だという認識がなされていないんじゃないだろうか。つまり政治家や世の中の「これは特別です」って伝えかたが下手か、伝えていても届いていないかのどちらかだ。ごまかしているのかもしれない。

 

そもそも選挙なんて始まりは投票できることがすげー特別なことだったはずなんだよね。

税金いくら以上納めている男子のみ投票していいとか。フリーターニートと女性を徹底的にカットする鬼のような制限だった。

時は流れて、所得に関する条件がなくなり、性別は平等となり、20歳以上はみんなどうぞという優しい時代となって久しいわけで。

投票するだけで特別だった100年昔の選挙への感慨なんてものは、銀河のかなたに飛んで壊れて消えている。当たり前となった選挙は当たり前だから行かなくていいやという考えが生まれてしまう。

だから少しでも特別だと感じる選挙のときにのみ、投票率が上がるのだろう。

 

今の国民にとっての選挙の位置づけが、国にとってどれだけ重要な法案に関する真偽を問うかじゃなく、どれだけ有権者が特別に、面白く感じられる選挙であるかに焦点がずれちゃってる気がしてならない。

それだけ世の中面白いことが飽和しているってことなんだろうけど。投票率の減少や政治離れの原因の一つの側面として考えられるんじゃないか。

 

 

きっとチロルチョコを5円で販売することに関する是非を国民に問う解散総選挙をしたら今より投票率は上がる。特別で面白そうだから。政治もエンターテイメントの一つとして消費されているここ最近では、もう純粋に法案の是非を国民に問うことは難しいのかもしれないですね。

 

とりあえず我が家にコタツを導入する法案を通したいこの頃でございました。