徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

ひとしきり踊ってきました

ORANGERANGEに対する生暖かい思いを綴ってからたった3時間。

渋谷公会堂にいました。

ORANGERANGE テブラ DE ゴメン TOUR 014


ORANGE RANGE テブラ DE ゴメン TOUR 014/RANGE AID - ORANGE RANGE OFFICIAL WEB SITE

 

とりあえずお約束のタオルとTシャツを買って開場を待つ。

例によって一人参戦の身である。虎視眈々と耳元で流れる10-FEETでテンションを挙げていく。ここでORANGERANGEを聴いたら何かに屈する気がして、突っ張って聴かない。

何しろ寒い。大寒波の夜だ。そりゃ寒い。しかし開かない会場。

開場を待つ列が蛇腹になる。よくもまぁこんな寒い夜に並ぶもんだよ日本人。待たなくたって、空いた頃にふらっと来たって、間違いなく入れるんだぜ。って列の限りなく先頭にいながら思う。

後ろをざっと見渡してみると、想像以上の女子率とカップル率に驚く。世の中にはORANGERANGEのルックスに惹かれてファンになる層がたくさんいることを、あんな大層な記事を書きながら忘れていた。さらになにしろホールツアーだ。ライブハウスだったらもう少し男臭い人がどこからともなく湧いてくるのだろうが、ホールだと暴れることも少ないので、カップルでも来やすいんだろう。

そうか、男の一人参戦は珍しいのか。少しだけやってくる会場を間違ったかなと考えながら、凍える。何しろ暑くなる前提でマウンテンパーカーの下は半そでである。寒波関係なかった。普通に寒かった。

 

開場。

渋谷公会堂というところがどういうところかわかってなかったんだけれど、思ったよりカチッとしたホールだった。よくライブやるイメージしかないからライブハウス的な要素も若干なり含んだところなのかと思っていたら、なんの、ごく普通のホールである。講演会とか余裕でできる。

席は二階席だった。もうどうにでもなれと。固定の椅子がある時点で動ける幅なんてたかが知れているんだと。

そう思っていました。

席についてみると、前が通路左も通路の角席だった。一人参戦だとこういう場所をいただけるのか。中の方の席だとスタイリッシュに気を付けして隣の人と程よい距離を保てる程度のスペースしか与えられていないが、角席だと通路も使い放題である。

隣は可愛げな女の子二人組だった。いいのだろうか。思うまま音のまま踊って彼女らはびっくりしないんだろうか。耳元の10-FEETは気づけばaikoにかわっていて、8年ぶりの邂逅へのほとばしるパッションを撫で付けてくれていた。

 

暗転。

黄色い歓声が飛ぶ。ああ、声変りをしないとこんな声が出るのか。紛れたい。この声に紛れたい。思いとは裏腹に喉仏をブルンブルンさせて黄色とは程遠い黄土色の声を飛ばす。

音が鳴る。

shake a head shake a hip oh yeah hahaha

ここから2時間強に及ぶ首ふり人形タイムが始まった。本当に、角席でよかった。前にふらつこうがはみ出ようが構わないのだ。自分が全曲全歌詞を把握している数少ないバンドである。限りなく音楽に合わせたくねくねを披露し続けた。

 

しかし角席とはいえホールはホールである。体ぶつける相手もいなければ走り回れるスペースもない。

それでも何年も聴き続けた曲を生で聴けるというのは、これは感慨だった。

大体がインドアこそこそ人間だから、なかなかこういう広い場所とかに行くことが少ない。チケット取る踏ん切りもなかなかつかないことが多い。

だけど、好きなものや、最悪よくわからないものでも好きであろうことにお金と時間を割くのはありだなと感じさせてくれました。ありがとうORANGERANGE

とりあえずふらっとライブハウスに行って踊るくらいのことをしたら、今の三割増しくらいで精神的にも健康な人間になれる。間違いない。昨日の心地よい疲労感と浄化された感からして、間違いない。

 

首の健康が損なわれ、振り向けない朝に思うことでした。