徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

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激務 after the 激務

昨日北見に帰ってきた。

10月ぶりの故郷。つまりは二ヶ月ぶり。これまで半年一年帰らないのがあたりまえの中で、久々のあまちゃん帰省だった。

なにしろ去年までの正月は箱根の手伝いという大義名分の下で本州お残りをせねばならず、郷里での年越しは三年ぶりとなる。

 

しかし、穏やかな道のりではなかった。そしてその穏やかじゃない引き金を引いたのは数ヶ月前の何も知らない自分だった。

バイトをいざ始めんとするときには大体面接っちゅうものがある。なに見てるのかは知らないが。

そこでの一幕で、

年末どれくらい入れる?みたいなことを聞かれた。

なにしろカラオケである。皆さんの年を忘れる事に全力でご奉仕するカラオケ店である。年末人手が足りなくて足りなくて困るらしい。

採用するに際してはその年末にどれほど皆に奉仕するカラオケ店に奉仕できるかという点が非常に重要になってくると。そんなような事を言われた。

実家に返らないわけにはいかない。今年を逃してしまえばいつゆっくり実家で年越しできた事やら分からない。

しかしバイトもしてみたい。働くってどんな事ー?って興味津々だった当時からしたらなおさらである。

可能な限り、出来る限り出勤します!

採用を貰った。

そして年末シフトを出すにあたって。29日に北見に帰ることは決まっていたため、28日までは昼夜問わず働けちゃうぜ!って社畜スピリットを存分に見せつけてやった。

店長も満足顔だ。やった。

そして出てきたシフトが、

12月19日~12月22日まで4連勤。一日空けて、12月23日~12月28日まで6連勤(うち12月27日は18時~翌7時、12月28日は18時~翌5時)

日中の勤務も平気で13時間労働がぶっこまれていた。

戦慄である。戦慄の旋律を奏でるシフト表である。

何度も言うようだが、ミスター規則正しいマンだったはずの男だ。それが2連夜勤なんて。通常時も帰宅24時回るなんて。信じられない。

しかし、つべこべ言ってられないのだ。地球は廻る、時は進む。

機械的に刻んでいるはずの時間の流れも、バイト時にはどこまでも長く、まったり時には恐ろしく速く過ぎ去っていった。

日中勤務を捌ききり、ついにやってきた夜勤。

初日、13時間の滑り出し一時間の時点でお客様のコートにレモンスカッシュをぶちまける大失態を演じ、メンタルブレイクした時点で勝負は決していた。

心労と肉体疲労が合わさった時にみる朝焼けは綺麗だった。太陽に近づいて焼ききられたい欲求に駆られたが、いや、俺には実家が待っている。奮い立たせて二日目に臨んだ。

二日目はつつがなく終わった。年下の先輩の手となり足となり動き続ける事11時間、いくばくかのお金を稼ぐ事ができた。

 

勝負はここからである。

朝イチの便で帰省だ。帰宅して、午前6時。殆ど寝られない。

しかし寝るのだ。ミスター規則正しいマン。

寝た。一時間弱の水溜りのような睡眠である。疲れなんて癒えやしない。いっそ水溜りの底に沈んでやりたい欲求に駆られたが、いや、俺の身長は185センチだ。と思い直した。物理的に無理だった。

 

睡眠が著しく欠如している中、なぜか電車と飛行機、機内と言う機内で寝られずに北国へ帰着。親が迎えに来る車内でも寝る事はなく。申し訳程度の睡眠で夜の親族での宴会を迎えた。

ビール園である。どうやらオホーツクの涼しい気候(本日最低気温-9度)と美味しい水はビールを造るのにうってつけらしい。

それは浸みた。じんわーりと頭の動きを弛緩させてくれた。

あぁ、家に帰ったらもう慣れ親しんだ実家のベットが待っている。寝られる。

 

爆睡へのフラグを着々とたて、酔っ払って帰宅した後、シャワーを浴びて床に着いた。

2連夜勤+アルコール+安眠ベッド

こんな至福の組み合わせがあるだろうか。泥のように眠った

 

はずだった。

早朝5時過ぎに物音で目覚める。

そうである。うちの朝は早い。父が5時前に起きる。階下で優雅でもなんでもないオーディオから優雅にクラシックを流し、朝食を用意している。

なんて幸せな朝。

北国の日常は非日常を過ごす息子に大きな負担となってのしかかった。

結局5時間ほどしか寝ずに起床である。損した気分だ。

 

更にだ、帰省当時から気にはなっていたがずっと目をつぶっていた案件が朝になって目の前に迫ってきた。

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門が開かなくなってた。

雪が多いとはNHKさんが懇切丁寧に教えてくれていたものの、ここまでかと。

そして老夫婦は手をつけることなく息子のために美味しいところをとっておいてくれたのだ。

激務再び。

15時半から、「時給 晩御飯と家事諸々と北海道の空気」という、割りにあってんだかなんだか分からないバイトを始める。

睡眠不足のまぶたは寒さがこじ開けた。

運動不足の筋肉は積雪がぶっ壊した。

 

雪は音を吸い込む。防音材のような働きをする。だから北海道の冬は静かである。シーンとサウンドオブサイレンスが鳴り響く。ハロー、ダークネス。マイオールドフレンド。

それを切り裂く呼気と雪かきの音だ。無心になって雪を掘り進み、腕と足腰の疲れに任せて休み、しばれ、また雪をかく。

普段だったらちょっと哲学とかロマンティックなサムシングを空想しそうな夕暮れになってたんだけど、もうそんなの目にも入らず頭もかすめず。

一途に掘り進めた結果

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とっくにロマンの陽は暮れていた。

門の手前にも奥にも山積していた雪は全て、隣接したビッグスノーマウンテンに吸収合併させた。

 

達成感はすごい。

俺がやってやったんだ。俺が開けた道だ。

 

確実に、またドカ雪が来る。確実に、春には雪が溶ける。

分かっている。

不毛だとしても、やらなきゃいけないことがあるのだ。

 

今日はいい夢が見られそうです。

湖の底に沈むくらいの、深さの夢を見たいものです。

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