ひとまず、学生という身分でやるべきことを昨日で終えた。
まだ口頭試問ってミニ発表会が残ってはいるが、大きな熱量を捧げて達成すべき仕事が片付いたこととなる。
これからの人生で、とんでもない向学心に憑りつかれてどうしようもなくなるようなことがない限りは、もう学生にはならないだろう。せいぜい宇宙とか深海についてNEWTONやナショナルジオグラフィックでお勉強する程度だ。
昨日は提出した勢いで4年間机並べてお勉強した連中と飲みに行ったわけだけれども、解散してからのどうしようもない切なさは、お酒を飲んでいたからだけではないような気がした。
学生の終わりと大学生の終わりのせいだ。
小学校に入学してから一目散にここまで駆けてきた学生生活。6年と3年と3年と4年。16年間の学ぶ身分。そりゃ愛着も湧こう。
一生勉強だってのは分かっているけど、たとえ建前だとしても勉強が生活の中心に来ることはきっともうない。
働きながら、働くために、勉強は続いていく。
この間、新しい大河ドラマの花燃ゆをほーんの少しだけ見た。
松陰の妹の杉文さんの一代記。
主人公の文が海防憶測という禁書を巡ったひと悶着の中で、兄の寅次郎(後の松陰)と儒学者の伊之助(後の文の夫。兼、松陰の親友)をめぐり合わせたのがこの間の第一話だったのだけれども。
明倫館って藩校でこの寅次郎と伊之助が生徒たちに語りかけるシーンがかっこよすぎた。
なぜ皆が、禁じられた本を読もうとするんか。
知りたいからです。学びたいからです。変えたいからです!
私はこの長州を、日本国を守りたい。
己を磨き、この国の役に立ちたい。
そのために学びたい…まだまだ学びたい!
学生を終えようとする今の身分にひりひり染みた。
ほんとぼーっと見てただけだからあらすじとかよくわかってないんだけど、この言葉だけでまだ見ていこうと思った。
自分の学びが日本を変えられると。これくらいの気持ちで勉強した瞬間が一瞬でもあっただろうかな。自分の学びが国の役に立つという気持ちで勉強した瞬間があったろうか。
自分の好きな学問を選んで、誰かのために役に立ちたいとは考えていたけれど、国のためなんて気はさらさらなかった。時代が違うと言われればそれまでだけど、結局は自分の食指を満足させただけだったのかもしれないと思ってしまう。
そしペンを置いて、スーツを選んだわけだ。
もう一度長い長ーい学生生活のスタートに戻れるなら、能力があるなしは置いておいて、世界変えてやるくらいの中二病を患い続けて勉強に邁進する人生をやってもいい気もする。たぶん今からでも遅くないんだけど、舵切る勇気がないあたり、もう一度繰り返しても同じような道を歩むんだろな。
せめて、何とかして自分能力を世に還元することだけを念頭に置いて、しばらくチャランポランプランプランしてやろう。
ちゃんと大学には来た。図書貪りーな。