徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

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肌触りとか質感とか

実家の布団はすごい。肌触りがいいなんてもんじゃない。滑りがいいなんてもんでもない。あらゆるつっかかりというつっかかりを消し飛ばした毛布と敷布団。

リラックスとすべすべには切っても切れない縁がある。心理学を一応専攻していたものとして思いつくのがハーロウの代理母実験ってやつ。

サルの赤ちゃんを親から引き離して代理母に育てさせる実験なのだけれども、ここでの代理母は生き物じゃなくてサルを模した人形を使う。哺乳瓶はあるがしかし、ワイヤーで出来たメタリックお母さんと、哺乳瓶はないけれど布で出来たふかふかお母さん。二体の人形を置いて、サルの赤ちゃんは果たしてどちらに愛着を寄せるのかっつー内容。

ものの見事にサルの赤ちゃんはミルクよりも肌触りを優先する。愛着形成に肌触りって大事なんだね!とハーロウさんは語ったわけだ。

三つ子の魂が仮に百まで続くとして、二十歳だ三十路だといった連中なぞほぼ三つ子同然なんじゃないか。そりゃ実家の布団にリラックスと愛を感じるさ。あたりまえさ。

 

気持ちよく寝られる幸せは確かにここ二三日受け取っている。入眠のスムーズさないし気持ちよさは一人暮らしのそれとくらべて雲泥の差がある。だが、入眠後が問題なのだ。

肌触りが悪いと、寝入りの気持ちよさはないものの、住めば都的睡眠が行える。どう言う事かって、一定のざらざらがあるから、睡眠時の動きがある程度制限されるらしく、寝た状態からそこまで大きな移動をすることなく朝を迎える。対してすべすべつるつる布団だと、寝入りはほやほやとぬくもりに包まれて眠れるがしかし、その後あまりの滑りのよさに縦横無尽の動きを見せるらしい。夜中に寒さで起きる。布団やらは動きやすさの果てにベットから落下してたり足元に圧縮されてたりと、最初の整然とした出で立ちからは見るも無残な姿となってしまっている。スタート地点のぬくもりとはなんだったのか。

 

ハーロウの代理親実験で育てられたサルもハッピーエンドを迎える事はなく、代理母だけではやはり自傷行為など何らかの問題を抱えたサルが育ってしまったらしい。

ぬくもりだけじゃ、すべすべだけじゃ、生きていけないんですね。ちょっとしたざらざらがあってこその、安眠であり、成長なんですね。

こじ付けでしょうか、いいえ、誰でも。