サザン、B'z、ミスチル
彼らは日本のバンドとして恐らくそう簡単には揺るがない地位を固めている。J-POPと呼ばれる非常にメジャーなステージで、長年活躍しているモンスターたちである。多分半歩遅れてドリカムやスピッツ、GLAY辺りが位置しているんじゃなかろうか。
どメジャーなバンドだからこそ、膨大な曲を生み出していて、改まってこれから聴き直そうとすると大変な労力を要する。有名どころのジレンマである。
しかし各バンドとも、わかりやすくベストアルバムなるものをリリースしてくれているから、リーズナブルに歴史を追えるし、人気うなぎ登りのころの曲をしっかり聞ける。
そこでミスチルである。
桜井和寿という才能はものすごい。なんでまぁこんなにメロディが出てくるやらわからない。最近こそバラード偏重の気があったものの、キャッチーなメロディを書かせたらキレキレのセンスを見せる。今も昔も。言葉遊びしながら主張を述べる歌詞のスタンスもとても共感するところがある。
今更…って気持ちもあって大して聴いてはこなかったが、いざアルバムを聴きこみ始めると随分といい曲を書くものだと改めて感服させられる。
9枚目のアルバム、「Q」に収録されているNOT FOUNDという曲。ベストアルバムにも収録されている程に有名な曲ではあるが、僕はこの曲を知らないでいた。ダブルミリオンの2曲と、シーソーゲームや名もなき歌、終わりなき旅辺りの曲に比べたら、若干知名度も劣るんではなかろうか。
しかしこの曲、隙のない曲である。マイスウィートスポットをピンポイント連打されている気になる。
まず、リズムだ。8分の6拍子。いわゆるハチロクである。ハチロクって何といわれるとちょっと窮する。なんちゃって音楽好き人間がバレるから説明はしない。調べてください。しかし遥かジャパニーズフォークの時代から、ハチロクは名曲を生み続けてきている。井上陽水の傘がないもハチロク。メロコア筆頭ELLEGARDENのGOOD MORNING KIDSもハチロク。泣かせるコブシソングが多い。日本人に流れる血が時代を問わずハチロクを愛し続けている。
ハチロクの曲は、たいていサビでF→G→C的なコード進行をしていれば盛り上がる鉄則があるのだが、NOT FOUNDはコード進行もものすごくメロディアスだ。どうやらくじ引きでコードを決めたらしい。奇跡の調和。
次いで歌詞である。まぁあれだ、ラブソングだ。平たく言えば。
どうせだから明日の分を歌詞考察編にしよう。本日はここまで。