徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

いい加減ライブをしようと思う。

電話一本。電話一本で、ライブをさせてもらえるらしい。ライブハウスとはそういうところらしい。一度やった箱であれば話は早いのだ。こんな歌を歌います。適当にブッキングしてください。それだけで僕はステージに立てる。収支はいいとして。

どんなに高価な服だって着られるためにある。だとしたら、どんなに安い歌だって歌われるためにあるのだ。汚れようと解れようと服は着るためにあるのなら、忘れられようとカビが生えようと歌は歌われるためにある。くだらない歌を作ってしまった本人として、彼らを歌ってやる責任がある。

 

とかなんとかいって、すべてはYoutubeに蔓延る諸アーティストのライブ動画が悪い。歌いたくなるだろ!歌いたくなるだろ!とこれ見よがしにウォウウォウする彼ら彼女ら。ギター一本と喉一つで何万という耳と頭を満足させるのだ。真似できないが、真似したい。

ギターを弾く人の端くれとして、ライブ映像を見るとどうしてもステージに立つ側を想像して悶々とする。心のどこかではミュージシャン願望が若干あるらしい。しかし自分の才能なんてものにそんな自信もないから、スガシカオよろしく脱サラして突っ走るような勇気は小麦粉一粒分もない。穏やかに二足のわらじを履いていたい。

ライブハウスのマスターしか聞いていないようなイベントでも構わない。歌いたい。弾きたい。

年度がもうすぐ変わり、二度目の春がくる。私生活で何か変えるとしたら、その点かなぁと思う。で、うまくもうけが出たらテレビ買います。