徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

かぐや姫・風・イルカの、「究極のベスト」というムック本を立ち読みして思ったこと

ディアゴスティーニ商法で発売している、この究極のベスト。

かぐや姫、風、イルカというフォークソングの一面のみを猛烈に切り取った感が否めない3組の、改めてのベスト。究極だけに各アーティスト九曲ずつ収録されており、ムックとして収録当時の思い出や、曲作りの話をポツリポツリと語ってくれている。

イルカはさておき、かぐや姫と風の分の曲を見たものの、今更買い直すほどのことでもなかった。ベスト盤が散々出されている2組だ。蛇足が否めない。というか、仰々しく3冊発売しているものの、ぶっちゃけて言えばこうせつと正やんの特集をしているだけである。

かぐや姫→こうせつ

風→正やん

イルカ→正やん

スリーグループ フォー ツーマン。

調べちゃないが、こうせつにしろ正やんにしろ本屋さんに行けば幾つか書籍が見つかるだろう。かぐや姫としてだって、風としてだってそうだ。ある程度、彼らの人となりと楽曲を知っているのであれば全く買う必要のない究極であると感じた。

しかしきっとそれはリアルタイムとはかけ離れて彼らを知ったからで、当時の雑誌を再現したらしきムックはリアルタイムを生きた方々にとっては懐かしさをくすぐられることこの上ないのだろうなと思った。あの雑誌感はムックとしてじゃなければきっと出せない。


これからどんなムックが出版されるのだろうか。小室がムックになり、B’zがムックになり、ミスチルが、GLAYが、連綿と続いてムックになっていくのか。

究極のベストのムックの文字は大きかった。老いた眼への粋な心遣いだ。我々世代が老けた時、BUMPやらロキノンシンガー達が大きな文字の特集をされると思うと、どこかこそばゆい気持ちになる。午前2時踏切に老眼鏡を持っていく未来が待ち受けているかもしれない。

始めようか、文体観測。