徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

眠気に任せた3分散文

大好きなことがお金のかかるものだと本当につらいだろう。大好きな食べ物が高級品でもやはりつらいだろう。好みによって、僕たちの幸せさは簡単に左右されてしまう。

震災をはじめとした極限状態を経験した人々が口をそろえて言うのが、「普通が何より尊い」ということだ。どれだけ普段僕たちが高望みをしているか。

何もかも思い通りになったとしても また次の不満を探してしまうだろう

ミスチルの『いつでも微笑みを』という曲にも描かれている僕らの通患。本当に止むことのない上昇志向を、実は生まれながらにして備えているのかもしれない。便利を追求できたのも文明が発展してきたのも、すべて無意識の志向のおかげであり、サルをはじめとした他の動物と決定的に違った点もその飽くなき上昇志向と不満を見つける力だったりする。

一見心を寂しくしているようにも感じる無限の不満が、人類を豊かにしてきたとはまた皮肉なことだ。そしてディープラーニングなる人工知能が本領を発揮しつつある今、人間の雇用がロボットに脅かされる可能性だって出てきている。なんならすでに人間の仕事はなくなりつつある。

人類の飽くなき探求心・向上心が生んだ便利さが人類の首を絞めているのだ。手塩にかけて育てた子が産んだ孫に命を脅かされているような。

 

眠気というのは頭をゆっくりにする代わりに指を滑らかにするらしい。

無意識にほど近い場所でのタイピングはなんと思考を照らし出すことやら。明日きっとこの文を書いたことはほぼ覚えていない。眠気が急かした心の叫びとしてどこかの誰かに届くといい。