徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

レスター優勝につき

レスターがリーグ優勝したと。途轍もない話なわけだ。いつだったかポルトがCLを獲ったことがあった。今を時めく大監督モウリーニョ出世の第一歩があの優勝だったのだが、あれと同じような、いや、あれ以上の途轍もない話。なんなら、トッテナムとレスターが優勝を争うという構図。これが違和感である。数年ライブでの鑑戦から離れている身にとって、にわかには信じられない。トッテナムはまだわかる。リバプールがビック4から脱落して以来、たびたびCL圏争いに食い込んでいた。しかしレスター。クラブ名すら朧である。それも、レスターVSマンUトッテナムVSチェルシーで、レスターとトッテナムが優勝争いをするという流れ。いや、絶対マンUチェルシーの争いでしょうと。数年前は誰もが思ったはずだ。いや、去年段階ですら、このカードを見てそう考える人が多かったはずだ。で、レスターと当たったマンUの方が優勝の確立としては若干高いと予想されると。見え透いた予想があたりを飛び回ると。それがまさかのレスター優勝。トッテナム2位。わからないものだ。

先述したCLのポルト優勝は、「ドン引きカウンターシステム~任せたマニシェマッカーシー~」という後のチェルシーインテルに通ずるカウンター一閃戦法を駆使して、ノックアウトラウンドを駆けあがったものだった。いわば、ノックアウトラウンドだからこそ通用したようなもので、当時の欧州トップリーグポルトが紛れ込んで優勝できたかというと甚だ疑問である。ホーム&アウェイだからこそ生じるアウェイゴールなる仕組みを逆手に取り、敵地で0-0で折り返してホームで敵を焦らせ続けたからこその優勝だった。

プレミアで、レスターが、優勝をする。ポルトのCL制覇なぞよりよほどありえない物語だ。その内映画化されるのではなかろうか。

 

マンCの成金とアーセナルの復活。プレミアのレベルが極端に下がっている訳ではなかろう。その中で優勝したレスターは本当にすごい。

来季以降、CLの絡みとビッグクラブからの引き抜きに堪えて、どれだけ上位で奮闘できるだろうか。シメオネ政権のアトレティコのように上位の常連に名を連ねることができるだろうか。茨も茨、トゲトゲしい道ではあろうが、新しい流れをサッカー界にもたらす可能性は十分にある。

今後に期待である。