徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

カラオケ一曲目問題

これに悩まされて久しい。大勢になればなるほど、デンモクに近ければ近いほど問題は切実にのしかかってくる。無難に済ますことはできる。きっと誰もが無難を望んでいることもわかる。けど、僕の中のハイセンス選曲欲がそれを度々邪魔し、ベタベタの選曲を拒ませる。

我々世代の流行歌といえば

和田光司 butter-fry

MONGOL800 小さな恋の歌

FLOW GO

その他AKBグループのメガヒットたち

あたりであろうか。なんというか、このへんを最初に入れとけばまぁなんとかなる的な雰囲気がある。エポックソングである。アニメ等々の主題歌であり、支持は厚い。

TPOを考えれば、無難な選曲をすることこそが大人の対応だ。だが、中道中庸はすなわち、なににも傾倒していない証拠である。偏りがないと主張がなくなるのと等しい。先日紛失した我がウォークマンが僕の人となりを完璧に映しているように、カラオケの選曲も人格を映す。するとどうだ、ベタベタの選曲は僕をなにも面白みもない人間と周囲の人に知らしめているも同然なのではないか。かといって少し斜に構えた選曲をして、なにこれ…ってだだ滑る恐怖には抗えず、ベタベタ選曲を選び取る自分がいる。

これに対し、お前も人にそういう判断を下しているのだろうという反論をいただくことがままある。そうだ。その通りだ。偏見に満ち満ちた目で見てしまう。一曲目にベタベタソングを入れられると、その人間の深さを測りかねてしまう。

多分、各年代にこの悩みはつきものであるのだろう。槇原敬之を入れるか、百恵を入れるかはさじ加減次第であり、あえてよくわからん何某を入れるのも一興。間違った選択しもなければ、正しい選択肢もない。答えはないくせに気がかりである。気にし損である。

音楽の趣味が近似している誰かに出会えればと思う。気兼ねのないカラオケをしたい。誰も知らないであろうORANGERANGEの曲とかでぴょんぴょんしたと思った直後に小沢健二を入れて旅に出たりいちょう並木を歩きたい。