徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

刺殺事件が頭を離れない

19人を刺殺した事件があった。深夜、障害者施設に襲撃して職員を拘束した上で入居者のみを刺殺していったという。強い殺意がうかがわれ、精神状態も普通ではないと。用意周到な殺人のうえ、心身虚脱だなんて、我々の想像のお呼び得る保身ではどうやったって自らを守りきれない。

この事件の報道を何度も何度も見るにつれ、頭の中に常にモヤモヤと事件の切れ端みたいなのが浮かぶようになった。あまりにも胸糞が悪いというか、釈然としない。無差別テロが頻発し、宗教という偏り気味の正義を振りかざして一般人を恐怖と死に巻き込んでいく手口が散見される中、差別的に障害者のみを標的にした手口にまた別の恐ろしさと苦しさを感じる。
今はまったく頭の中がまとまっていない状態で、事件に対する所感も特には述べられない。障害をどう捉えるかってところから考えないといけない問題な気がする。障害者介護の現場を見ているわけでもない人間が、何を騒いだって白々しいのかもしれないけれど、いずれ年老いていくにつれて障害を抱えながらも生き続ける可能性が非常に高い我々には、それを考える義務があるように感じる。
あれだけ学ぼうと心に決めた歴史の本も大して読んじゃいない。不勉強の鑑のような人間だが、考えることは嫌いではない。知識もそぞろに、今持っている武器だけで、事件について考えたい。

こうしている間も考えは堂々巡りである。