徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

金木犀過多

あまりにも多すぎるご飯が身を滅ぼすように、あまりにも濃すぎる酸素は毒素になる。あまりにも暑いと熱中症になるし、あまりにも辛いと心が折れる

あまりにも金木犀が群生しすぎていると、なんというか、きつい。

昨日の記事で散々センチメンタルに金木犀を語ったが、今朝、雨上がりに金木犀は本気を出してきたようで、金木犀!金木犀がここにいるよ!ここにも!ここにも金木犀!って、なんだろうか主張が強い。ほのかに香ると、あぁ、じいちゃんの思い出が…って振り返りたくもなるが、濃すぎるとじいちゃんの面影よりも目の前の金木犀が勝ってしまう。

曲がり角を曲がれば金木犀。直線も金木犀。彼方にホイホイ此方にホイホイと金木犀が植えられているもんだから、金木犀の香りがバトンリレーしてるが如し。進めど戻れど金木犀なのだ。


地元の北見市には、秋に菊まつりなる祭りがあり、菊だらけロードとか、菊だらけ館が登場するのだが、菊に対してそこまでの主張の強さを覚えることはなかったように思う。金木犀の主張、ただその一点に尽きるのだろう。

走れば走るほど金木犀の記憶がアップデートされ、金木犀に重なるのがじいちゃんではなく、口の中の血の味や、苦しい呼吸、張りまくったふくらはぎとなりつつある。

できれば、美しいままでいてほしい。金木犀よ、美しいままで。