徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

一人暮らしにおける食生活についての考察

男の一人暮らしで弁当を持って会社に行き、家でな自炊をしているというと、それは皆様からのウケがいい。半ば家計のために仕方なくやっていることなのだが、おこぼれのごとくウケを頂戴している格好である。ただ、僕の弁当は本当に炒め物特化の弁当であり、冷食や卵焼きなどを巧みに操ったカラフル弁当とは程遠い。自炊も同様である。それでも評価してくれている皆様には心よりの感謝を申し上げたい。

さらに自炊をしていると、どうも健康的と言われることが多い。確かに、野菜と肉を炒めて採っているのだから、健康に悪いわけはないだろう。毎日カツ丼、毎日牛丼よりは健康だとは思う。しかしだ、冷蔵庫の中身を考えてみてほしい。一人暮らしの男性の冷蔵庫の中身。それは味気ないものである。玉ねぎと人参を常備し、その他を旬の安い野菜が埋めるフォーメーション。増えたり減ったりはするものの、内容構成要素は変わらないのである。

何が言いたいかといえば、実はものすごく栄養が偏っているのではないかと、危惧しているわけだ。例えば毎日コンビニで様々な料理をローテーションするのと、自炊で同じ野菜、同じ肉を違う味付けで食べ続けるのでは、どちらが健康的なのだろうか。巷では1日30品目の食材を摂りなさいと言われてるようだ。僕は自炊した結果、偏った品目の食材を摂っている。これは、健康の皮を被った不健康なのではないか。四番打者だけで組まれた繋がらない打線のようなものなのではないか。

コンビニ弁当には、1人で自炊していたらほぼ間違いなく食べることのないであろう食材が並んでいる。ロコモコ丼なんて何度転生しても作らないだろう。ナシゴレンは薬品かなんかと勘違いしがちである。それらは、僕の健康を後押しするのだろうか。玉ねぎと人参にまみれた身体を、よりヘルシーなベクトルに強く押し出す力を持つのであれば、一般に健康的には良しとされないコンビニ弁当でさえ、健康の一助となろう。

そもそも、コンビニ弁当が健康的ではないというのは、健康な食事をどのラインに持って行った時に発生する不具合なのだろう。三食きちんと自炊をし、一汁三菜バッチリ摂るレベルを健康とするであれば、僕なんか不健康の急先鋒であり、不健康の権化たる人間なんて地球を今通過しているニュートリノのごとくウヨウヨといるに違いない。絶対的な健康ラインはわかる。がしかし、相対的な健康な食事ラインを教えてほしい。健康食事偏差を、所定の機関は是非採択すべきであると考える。

今日も結局ありものの晩御飯であった。高野豆腐の味噌汁が染み渡る。あぁ。健康なんてもうどうだっていいや。