徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

パスドラを引退しました

連続ログインが確か1500日ほどになっていたはずであるが、この度、パズドラを引退することとなった。

iPhoneの画面が割れたことに起因する。

これまでに、機種変と動作不良によって二回のiPhone交換のタイミングがあった。二度ともデータを引き継いでのプレイを続けていた。しかし今回に限って、データ引き継ぎの準備を忘れてしまったのだった。単純な作業ミスである。

本当は、ガンホーに問い合わせればデータ復旧が可能だ。遮二無二手段を選ばなければ、またパズドラをプレイできる。でも、もういい。もうたくさん遊んだ。

僕がAndroid携帯からiPhoneに変えたのはパズドラがやりたくてのことだった。周囲で流行りだし、羨ましい目でずっと見ていた。僕が持っていたアンドロイドはパスドラに対応していなかった。次の機種変では絶対にiPhoneにするぞと心に決めていた頃、丁度auでもiPhoneが発売されて、キャリアを変えることなく僕はiPhoneを手にいれた。

それから1500日。どんな時も僕の手の中にはパズドラがあった。

別にヘビーユーザーだったわけではない。どっぷり浸かっていたわけでもない。みんながやるから、やっていた。みんなでやるから面白かった。僕は習慣化されるとずっと続けるのが得意なたちで、周りの連中が飽きていく中も淡々とパズルを回していた。社会人になっても。

ゲームや漫画といったものの宿命ではあるのだが、次第にインフレがどうしようもないことになる。よほどうまい仕組みを作らないことには、強敵を上回る強敵を上回る強敵をさらに上回る…と果てしない強敵ロードが続いていくので、それに対応してこちらのモンスターも必然的にめちゃくちゃに強くなっていった。

加速度的に増していく強さ。ぶっ壊れ性能と言われていたモンスターがあっという間に覇権を奪われていく。政権交代のスピードがだんだんと早くなっていった。

次第に、僕は着いていけなくなった。

目を皿のようにして追っていた攻略情報を見なくなると新しいモンスターがわからなくなり、安定して強いって言われるモンスターを集めてとりあえずスタミナを消費するような遊び方に変わった。

遊び方がだんだん過疎化していく僕のデータが弱くなったかというと、そうではなかった。

対して遊んでいなくても、インフレにインフレを重ねる運営側からは常態的にモンスター強化用のモンスターや、「プラス値」というかつては苦労してダンジョンに潜りまくらなきゃ手に入らなかった強化ツールが雨のように降り注いできていた。

一生懸命パズルを回していた頃より、ずっと早いスピードで強くなるモンスターたち。強くしたいモンスターが遂にはいなくなり、強化用のモンスターがだぶついた。

そろそろ潮時だなと思っていた。そこに、iPhone破損が重なった。

天啓だと思う。もう潮時だったのだろう。1500日。よく遊ばせてもらった。きっとマメに同じ時間英語を勉強していたらペラペラになっていたであろうほどの時間を、パズルで楽しませてくれた。ガンホーには感謝したい。

今の暮らし向きから言って、きっとこの先ゲームにどハマりすることはない。奥さんや子供のような家族ができて、それに影響されてとかでない限りは、ゲームを起動する環境にない。

もしかすると、パズドラは僕がハマった最後のゲームになるかもしれない。たくさんゲームにハマってきた。小中学生の頃はゲームのことしか頭になかった。大人になるうちにゲームとの接点が少なくなり、最後に残ったのがパズドラであった。据え置きから携帯機へ、携帯機からブラウザゲームへ、ブラウザゲームからアプリへ。僕のゲームとの旅はここで終わりそうである。あとは遠くから見守る体制を取りたい。

昨日から、すでにパズドラのない日々が始まっている。もちろんだが、何にも変わらない。パズドラに充てていたはずの時間はどこに向かうのだろう。きっと土に雨が染み込むように消えていくに違いない。有意義に使いたいものだとは思うが、そうもいかないのはわかっている。

パズドラがどうだったか、しっかり書くほどの元気がないので、こんな感じで引退の辞とする。

サンキューガンホー