徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

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汗っかきになった

ここのところの汗の量が普通じゃない。こんなに汗かく体質じゃなかったと思うんだけど、それはもう凄い。シャツの色が変わって仕方ない。例えば今なんか群青色のシャツを着ているのだけれど、紺と群青の迷彩柄になって行っている。刻一刻と。

皮膚に感覚を集中すると、汗の雫が体を伝って行くのがわかる。幾筋にも分かれて流れて行くそれは、いつか観た「君の名は」の流星群を思い起こさせる。不快指数のティアマトである。ドライフィットだか、エアリズムだかを着てはいるが、存分に水分を吸ってスキンフィットのピタリズム。勘弁してくれと思う。

今日東京は37度を記録しているという。確かに暑い。しかし、今年の夏は29度でもとびきり暑い。ひとえに湿度だろう。冷房の部屋から外に出た瞬間にメガネが曇る。天然のサウナが広がる東京砂漠。温室効果ガスを出さない生活を云々と小学生のころのゆとり教育で習ったものだが、もう手遅れ感が凄い。ここは既に温室です。

伝い伝った汗はズボンとシャツの隙間に吸い込まれ、僕のシャツのズボンとの接地面はとびきりの紺色に染まっている。大気圏間際の空ってこんな色なんだろうなと思う。宇宙の色が染み出した空。地球の丸さがよくわかるそこは、きっとこんな汗をかくことがないほどに寒い。ふと上を見れば少し煙ってはいるが汚いとは言えない夏空が広がる。東京に暮らしてしばらく経つ。オホーツクの夏空はもっと青かったんだろうけど、それをありありと思い出すことができなくなってしまった。誰かに木綿のハンカチーフを贈ってあげたいところだけれど、誰も求めてはいない。

さっきから電車の冷房を一身に受けている。少しずつ群青を取り戻してきたシャツ。電車が高架に差し掛かる。川を渡る。開けたところから見えた空も、川も、やはり霞んでいた。でも、こんなもんだろうと思った。