徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

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魚臭い部屋

魚の匂いが充満する部屋を思い浮かべてください。ガスコンロから流れ出たそれは空気の流れに乗り、どこまでも運ばれて行く。ドアなんて隙間だらけの障壁はいとも簡単に突破。気がつけば臭いからの逃げ場が無くなる。臭気に包まれる。

それが今の僕の部屋です。

イワシを無理やりフライパンで煮たのが悪かった。イワシはがっつり買って冷凍保存していて、ひと月くらいで食べきる目安ではいるのだが、付き合い等が入るとなかなか消費しきれない。今日は見事に直帰を決め込んだため、冷凍庫内捜索をし、ぽろっと出てきたイワシを煮てみたのだった。

猛烈な充満。臭気。

なんというか、台所に行く気すら失せる。1Kのマンションは切ないほどに狭く、三歩も歩けば台所なんだけど、その三歩の間で臭気の濃度が段違いに増して行く。進入禁止区域のそれである。ガイガーカウンターを用意した日にはウィンウィン鳴って大変なこととなるに違いない。

 

昔もこんなことあったなぁと思い返したところが、およそ20年くらい前、実家で起こった出来事だった。

伯父の家だかからもらってきたくさやを家で焼いたのだった。

くさやは臭い臭い言われるからくさやと名付けられた魚なのであるが、実際のところそんなでもないでしょうとタカをくくっているそこの諸君。くさやは本当に臭い。臭いなんてもんじゃない。一刻も早くその場から立ち去りたい臭い。

よく終電とかで電車内で吐いているおっさんとかがいて、あの類のバイオテロはマジで勘弁して欲しいんですけど、その車両全体が吐瀉物の饐えた臭いでいっぱいになる感じは想像に難くないでしょう。車両に足を踏み入れた瞬間にあっ…ってなるあの感じ。嫌悪感のレベルでいったらくさやもいいとこ勝負である。

そもそもあれは居酒屋などの全く我々の生活に関与しないところで焼くから美味しいのであって、自宅なんていう拠点で焼くものではないようだ。屋外で見るゴキブリは怖くないけど部屋だと戦慄するのと同じ現象である。

 

こうしている間に臭いが幾分かマシになってきたのでちょっと片付けでもしてやろうかと思う。

いい暇つぶしであった。