徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

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スゥィ〜〜〜

口を「イ」の形にして、強く息を吸い込むことによって生じる擬音、「スゥィ〜〜〜」。日常のバツの悪い場面や、言葉に表せないほどの感情に襲われた際に大活躍する音だ。

 

メラビアンの法則をご存知であろうか。

人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合であった。

メラビアンの法則 - Wikipedia

例えば、すごく優しそうな顔立ちの人がニコニコしながら柔らかい口調で「お前を蝋人形にしてやろうかぁ??」って言ってきてもそんなに悪い印象を抱かない。人間とはそういうものらしい。というのを真剣に綴った法則。

 

見た目と口調が9割。

つまり、面と向かっての接触以外の接触(文章とか電話とか)だと、人間の印象を判断する要素のうち何割かが封じられている状態となる。

コミュニケーションの飛車角落ちだ。

 

最近電話でコミュニケーションを取ることが多いのだが、電話口でのコミュニケーションは恐ろしく難しい。何しろ6割近くの情報源をシャットされているのだ。どれだけ猫なで声で「蝋人形にしてやろうかぁ??」と囁いても、今度は誤魔化せない。確実に電話を切られる。


デリケート極まりないコミュニケーションを重ねる中で、「スゥィ〜〜〜」に万感を込める術を会得した。


度々、ぐうの音も出ないようなお話になってくることがある。何を言ってもダメ。四面楚歌。飛んで火に入った後の夏の虫。追い込まれると、言葉なんて出なくなるものである。

吐息、呼気。

電話越しでは「ボボボボボ」という音で伝わっているかもしれないが、僕の「スゥィ〜〜〜」には「ボボボボボ」では訳せないほどの万感がこもっている。


手を替え品を替え、言葉を変え。様々なアプローチを使い果たした出がらしが紡ぐ、「スゥィ〜〜〜」。

それはまるで、ポケモンで技が出さなくなった際に繰り出す「わるあがき」にもにている。自分にもダメージを食らう。でも愚直に繰り出す。

気持ちよ、伝われ。この表情よ、この低頭よ、伝われ。6割の空白よ、埋れ。


吐息とともに生気も漏れていると言われましたが、概ね僕は元気です。

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