徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

消費のネジを外し屋さんの儲かり方

結婚式の費用についての文脈でよく出てくる話。

一生に一回だから。せっかくの思い出だから。オハナバタケになった頭で考える夢のような結婚式。そいつを実現するために新郎と新婦は消費のネジをぶっ飛ばしてゴリゴリ消費しまくる。ブーケトス○万円、フラワーシャワー○万円。富士山の自販機に置いてあるポカリでもそこまで暴利を振りかざさないであろう破格の金額提示も、鹿脅しのごとくコクリコクリと頷いてお金を払って行く。

 

引っ越しをしてからというもの、部屋を整えるためのツールを購入しまくっている。捨てまくっても未だ物にあふれていた部屋が、入れ物を用意することで見事なまでに片付いて行くのはとても気持ちがいいものだ。棚を買い、突っ張り棒を買い、なんちゃらホルダーを買い。めっちゃ整ってきている。

引っ越しに際して、僕は確実に消費のネジがぶっ飛んでいる状態だ。

どうせめっちゃ買うから10円20円大したことないだろうと思っている。旧居時代は玉ねぎが10円でも安い八百屋を求めてチャリを走らせていたものだが、その面影はない。

 

主にニトリで購入した引っ越しにまつわる諸々。

ニトリが儲かっているのって、消費のネジがぶっ壊れがちな場面において無類の強さを誇っているからなんじゃなかろうか。引っ越しにまつわる爆買いをしながら切に感じた。

多分そのうち古い家財を全て引き取って、ニトリがフルコーディネートした家財を新居に搬入するサービスとか初めるだろう。選ぶの面倒くさいけどニトリに任せといたらなんかお洒落な部屋になりそうって考えのもと、ネジがぶっ飛んだ顧客たちが大挙して押し寄せる図が目に浮かぶ。

 

冠婚葬祭や引っ越し。人生の節目に、消費のネジは吹っ飛びやすくなる。

逆に年次行事や毎日のことに関しては財布の紐はキツく締まる。

 

アップル製品が好きな人はアップルに貢ぐ。アイドルもそう。価値観は人それぞれで、沢山の文化圏が広がっている。

でも多分、「人生に数度の出来事」に対する消費感については、多様な価値観を持っている人たちの間でも大差ないのではなかろうか。そら儲かるわって感じである。

 

とりあえず今、喉の痛みと咳を止めてくれる何かを売ってくれる人がいるなら、いくらでもベットしたい気持ち。