徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

花粉症ではない。断じて。

昨日あたりから外に出るたびに鼻水が鼻血のようにタラタラと出て、眉間のあたりに違和感があったかと思えば猛烈に目がしょぼしょぼする事態が続いているが、僕はこれまで花粉症になったことがないのでこれは断じて花粉症ではない。ワイドショーでは今年の花粉の多さに注意を促す報道が数多くなされており、そのたびにスギ林から砂埃のようにたち煙る花粉の映像が流れる。僕はあれをみたってムズムズもしなければシクシクもしないから、断じて花粉症ではないのだ。

「これまで花粉症になったことのない方も、免疫の低下や花粉の量が域値を超えるなどして新たに花粉症になる可能性があるので、マスクをするなどして十分に注意しましょう。」

と言われても、僕には関係ない。なぜなら、僕は花粉症ではないからだ。

賞味期限が切れているのを知らないで、ずっと湿気った海苔を食べていたことがあった。湿気ってるなぁと思いながら、湿気ってるなりに食べていたのだが、ある日間違って賞味期限を確認したら半年ちょっと過ぎていると判明した。その瞬間から、僕はお腹が痛くなった。見なければ僕は健康だったのだ。確認をしてしまったがために、腹痛が襲ってきた。

二重スリット実験をご存知だろうか。

量子力学 2重スリット実験 - 哲学的な何か、あと科学とか

光は粒子なのか、それとも波なのか。「観察をするか否か」で結果が変わるという摩訶不思議な事実。人の目の介在がどんな効果を光にもたらすのかはわからない。が、元に結果が変わるのだから不思議だ。

光に起こり得ることは、多分に人体にも起こりうる。

海苔しかり、熱っぽくて怠い時に体温を測ったら本当に発熱していたときしかり。

観察と認知。

骨が折れているのを知らなければ折れていないも同然。胃に穴が空いているのを知らなければ胃潰瘍でないのも同然。

だからもちろん、僕は花粉症ではない。断じて。