徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

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ここのところの話

閑散とした駅にいる。無人駅で、PASMOをタッチしようがしまいが誰もなにも言わない。7月もまだ盛りの空気は相も変わらずぬめっとしていて、吹きっさらしのホームでは佇んでいるだけで汗が滲む。この時間ですら、上り方向の電車はひどく少ないようだ。下りはさっきから幾度も通っているのに、上り電車はなにを載せているやら知らない貨物列車が通りすがるだけで、人を載せる列車は待てど暮らせど来ない。ちょっと歩いて時刻表を見ればいいのだが、億劫なのと、根性で待っていたいのとで、あえて見ないでいる。地元ではこの間花火大会があったらしい。北見市の中高生がこぞって意気がり出す大イベント、ぼんち祭り。そのクライマックス、何年も前からお馴染みになっている大花火大会。川東の河川敷に市民が大勢押し寄せる。極東北見市の若者たちが織りなす恋愛模様がそこでは大絵巻として描かれ、やれドラえもんの花火だ、ピカチュウの花火だ、スターマインだとやいのやいの言いながら隣どうしでやいのやいのする。お馴染みの光景である。このくたびれた駅のホームから花火を思ったのはなぜかと言えば蚊のせいだ。僕は生来蚊に好かれるタチらしく、真夏に半袖短パンで外に出ようものならたちまち蚊が寄ってたかって僕を求める。上質なビュッフェに等しいらしい。蚊にやいのやいのされたところで僕の大絵巻が彩られるわけでもないし、ましてスターマインは上がらない。成敗してやる。今回は仕事ということもあり、スーツを着ての待ちぼうけだ。半袖短パンではない。が、最近の蚊はふてぶてしいことこの上なく、堂々と繊維をぶち抜いて服の上からチューチューする。汗の匂いの方へ一心不乱に突っ込んではチュウ。さらにチュウ。だから君らとやいのやいのしたいわけじゃない。

そんなこんなで、無事に電車が到着した。チューチュートレインである。

あぁもうやかましいわ。

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