徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

足の速い人たち

連日盛り上がりを見せているアジア大会も、おかげさまでおらが陸上競技が始まっている。これ!これ俺の友達!くらいの距離感で見られる陸上はやっぱり燃えるものがある。オリンピックでも、世界陸上でも、アジア大会でも。

たったいま山縣があまりにもナイスなレースでめっちゃ足が速いところを全国に見せつけたのだけれど、この足が速いって実はすごいことなのだ。技術的なことではなく、本能に近いレベルの話で。

 

これから、想像の話をする。

僕らがまだ野生の猿に近い存在だった頃、何をして生きていたかって木の実とかを食べていたに違いない。あと、もしかするとウザギとかを追いかけて簡単な狩猟もしてたはずだ。そう、狩猟である。道具使うほど頭が良くない僕らの祖先は、めっちゃ必死になってウサギを追いかけていたはずなのだ。たとえ火の中水の中草の中。原始的なハントに大事なのは何かと言えば、無論走力となる。単純なかけっことはいえ、明日の飯に繋がっていた過去が存在する。その頃から僕等はどれだけの進化を遂げたか知らないが、DNAの奥深くに「足の速さに対する羨望の眼差し」的な何かがインプットされていて、100m走はもちろん、ひたすら走っているだけのマラソンや駅伝の類にも惹きつけられてしまう。一方足の速い張本人たちは生存競争に勝っていけるスーパーマン達である。我々凡人はひれ伏すしかない。あわよくばなんとかお近づきになって彼らが獲ってきたウサギを分けてもらいたいなぁとかも考える。そういった情けないメンタルの持ち主がまぁ僕なんだけれど、知ったこっちゃないよね。

どうあれ、あと2、3日は強い遺伝子達が巻き起こす全力のかけっこ大会を楽しめる。ソフトな時差で見られて大変嬉しいです。