徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

追体験ビジネス

心が何を求めているかは知らないが、YouTubeにてゲーム実況動画を頻繁に見るようになった。カードゲーム・テレビゲーム諸々あるが、かつてどっぷり浸かったゲームの沼をもう一度体験している気分になって心地いい。

別に、もう一回カード集めたいとか、ゲームめちゃりたいとかではないのだ。追体験にこそ価値がある。追体験で、お腹いっぱい。

都会でお疲れの人たちが田舎に焦がれる気持ちも追体験を願っているものであろう。追体験は実際に経験した体験に基づかなくともできる。心象の何処かにあるような風景に浸るだけで、それは立派な追体験である。

 

やはりどう転んだって思い出は美しい。特に何も考えずに遊ぶだけ遊んだ子供の頃に踏んだ轍を、もう一度歩くというのは。10人いれば10人、100人いれば100人の記憶がある中、相当数の過去をカバーするだけの大地が広がるYouTubeはすごい。そりゃ儲かるわと思う。

 

親父が麻雀の動画を見つめるのも、僕がスターオーシャンの実況動画を見るのも、追体験をくすぐられた結果だ。時間とお金にそうは困らない僕らにとって一番美味しいのは、思い出なのかもしれない。