徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

内科のコスパ

昨日、浮世から離れて仕事をしていた。浮世離れといえば何とものんびりした、貴族のようなそれを想像するが、この度の浮世離れは体調不調によるものである。絶対熱ある。絶対体調おかしい。顔と耳がギャンギャンと熱くなっているのを感じながら業務に当たっていた。回る景色に点滅するパソコンの画面。動体視力がオーバーフローでもしているかのような景色。過敏になったような鈍磨したような感覚が、牙を剥いて襲いかかってきていた。早退しようと心に決めていたのに眠っていたお仕事が溢れてきて帰れず、何なら超勤をかましてやっとこ退勤、どうしようもなくしんどかったので病院に行くことにした。

普段、ほとんど病院に行くことはない。病院は病気の人が行く場所だ。僕は体調不良にはなれど、病気にはならない。そう信じて疑っていない。しかし、昨日は病気カウントせざるを得なかった。市販の風邪薬、いわゆる第二種医薬品ではこのダメ感はぬぐいきれないだろう。そう判断しての受診。近所までとりあえず帰り、運よく家から遠からぬ所に20時までやっている病院を見つけ、診察を受けた。

コッテコテの町の病院だった。令和が始まろうというのに昭和の香がのガツンと効いた外観と内装。映画のセットでもこんな病院作らんぞと思う。20分ほど待ち、清潔感に難のある老齢医師の問診を受けた。鳥類のような目でまじまじ見られながらの診察。見つめられて心地の良い目ではない。なるたけ目を合わせたくなくてぼんやりしていた。ぼんやりした視界の先にある医師のフケがすごい。ホワイトパウダーが盛っている。なんとかしてあげたいなぁ、美容室、紹介してあげたいなぁ。諸々考えていたら、診察が終わった。

結果、インフルではないが、咽頭ががっつり腫れてるから、とりあえず抗生剤と対症療法的な薬を処方してもらう事となった。

 

それはそれとしてである。

今回、初診で1500円くらい、薬で700円くらい、トータルで2200円程度の出費だったわけだが、これ、案外コスパがいいのではないのか。それこそ、ルルみたいな風邪薬が三日分で1700円とかである。それに何とか頑張るための栄養ドリンクを足したりすると2000円はいとも簡単に超えていく。確かに、病院は開いている時間が限られているし、待つし、他の患者からのおこぼれウイルスをもらう危険性だってある。けれど、フケだらけの医師でも医師な訳で、診察を受けて一応の安心感を得られる事と、市販の風邪薬とどの程度効き目に差があるのかはわからないとしても、それなりの薬を処方してもらえる事を考えると、診察悪くない。

頑なに病気を否定し、病院を忌み嫌っていたこれまでだったけど、病気じゃなくとも病院に行ってもいいかもしれない。ポジティブ通院。

 

とりあえず本日は休めるので、休みます。