徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

何もかも忘れて眠ってしまいたい

ハンバートハンバートに、「今晩はお月さん」という曲がある。心の傷からまだ血が滴り落ちているような、別れの生々しい心情をうまく歌った曲だ。


帰りたくない 今夜だけは

何もかも忘れて 眠ってしまいたい


そう、何もかも忘れて眠ってしまいたい。

僕らは、どんなに力を振り絞ったって、何かに捉われている。忘れられない何かがあるから、それを忘れようと旅に出るし、映画を見る。祭りの後の寂しさは、逃れきれない日常が覆いかぶさってくるから感じるもの。

つまり、何もかも忘れて眠るなんてことはできっこないからこそ、何もかも忘れて眠ってしまいたいのだ。


さて、北海道に帰ります。

ポロポロと手のひらからこぼれ落ちた仕事があちこちでネズミ花火のようにヒュンヒュン引火して暴れまわっている状況ではありますが、世間から逃げ出します。

何もかも忘れるなんてことはできない。忘れられないでしんどい思いをしているわりに、世の中は自分を忘れてそれらしく回る。そんなもんだと言い聞かせて、何もかも忘れるふりをする。


ちなみに、羽田空港第2ターミナルにあるヘルシー東京というお店のマフィンは爆発的美味ですが、量が半端ないので皆さん食べるときは要注意です。

では。何もかも忘れて眠ります。