家で酒を飲む生活が定着してきました。これは、大変悪い傾向であると捉えています。
これまで僕は酒なんかなくてもリラックスできたし集中していたのですが、いよいよ持って酒に寄りかかりながらのリラックスと集中となってまいりました。これがタバコの人はタバコに寄りかかるのでしょうし、イケナイお薬の人はそれに寄りかかるのでしょう。田代まさし、君の気持ちもわからないじゃないかもしれない。何に変えても酒を飲むようになってくる。これまでは交際のための酒が、我が身のための酒へ。堕天だ。
さておき、大抵焼酎か日本酒をちびちびやるのですが、今日はワインを開けました。順調に家に酒が集まりつつあります。
遥か昔に付き合っていた彼女とワインを飲もうとした際、ワインオープナーがなく、革靴にワインのそこを当てて壁に打ち付けるという方法で無理やり開けてからというもの、我が家にもワインオープナーが常駐するようになりました。
こんなタイプのやつです。
真ん中のドリルみたいなのをグリグリやって、取手を持ち上げて、引っこ抜く。おそらくは一般的なワインオープナーなのではないでしょうか。
こいつ、取手を真横にあげるとクリオネみたいな形になるんですよ、わかりますか。取手をパタパタさせると、本当にクリオネが水中をパタパタやっているみたいなんですよね。あぁ、泳いでいるなぁ、クリオネがパタパタしているなぁ。キコキコと取手を動かし、眺めていると、気付いたら10分くらい平気で経っています。これもまた、恐ろしいことです。
ワインを飲みたい、ワインを飲むための道具で、ここまで時間が潰せる。でも、ワインを飲まないとここまでワインオープナーが可愛く愛おしく見えることもない。ジレンマですよね、ジレンマ。
きいこきいことワインオープナーを弄りながら眺め、深い夜と深い酔いの暗がりへ潜っていく、そうした、夜でございました。