やってまいりましたこの企画。
皆さんお待ちかね。
こっちは前のやつです。
体中の知識フル動員でBUMP OF CHICKENの4thアルバムの解説をする。 - 徒然雑草
愛すべきBUMP。青春のBUMP。
気が向いたから今度は一個遡って三枚目のアルバム、jupiterについての話をありったけの言葉をこねくり回して書いていこうと思う。
BUMP OF CHICKENのおさらい
①中高生の音楽入門バンド
②幼稚園からのお友達が仲良しのままバンド組んでかれこれ20年
③藤原のソリッドな体系から繰り出されるリリックが売れてるトリック
④うちの母ちゃんと同郷
まあこれくらい知っていればバンプについてある程度知ったかできる。
jupiter発売までの経緯
実はこの三枚目のアルバムが彼らのメジャーデビュー後初のアルバム。一枚目と二枚目はインディーズで出していたんだな。どうやらそのころから東京界隈のライブハウスないしアングラではBUMPってのがすげーらしいみたいなことでざわついていたとかなんとか。当時バリバリの小学一年生だったから知ったこっちゃあない。
そのざわざわしている最中、BUMPはメジャーに進出する。途端に二枚目のシングルで大ヒット。見えないものも見えちゃうし買えない物も買えるようになったであろう天体観測。押しも押されぬ状態でjupiter発売に至ったのだ。
曲の方はどうかと。
藤原の雑草魂が聴ける最後のアルバムだと思う。源泉かけ流し。やっぱね、売れちゃうとね、ハングリー精神とかなんかそういうのがね、なくなるっていうかなんていうか。
ただこのアルバムを境に、色々達観した仙人ソングを藤原は書き出すってのは誰もが認めるところだと思うんだなー。
さて、いっくぞー
1 Stage Of The Ground
前奏が長い。ひたすら長い。歌いだすのを諦めたころに歌いだす藤原。歌いだす前に躍動するドラムの升。競演ならず。曲を聴くのめんどくさくなるくらいの前奏だがしかし、曲を聴いてみると随分と背中押してくれるソングになっている。めんどくさがらずに聴くべき作品。
あの月も あの星も
全て君の為の 舞台照明
叫んでやれ 絞った声で
そこに君が居るって事
つまりはこの世の、この世界のすべてが君の舞台だからまぁ頑張れや。ってのを懇切丁寧にかっこよく歌ってくれている。起きたくない日の朝に聴くと、とりあえず起きてはみようかなって思うようになる。がんばれるかどうかは別。
BUMP OF CHICKEN stage of the ground バトルクライ - YouTube
遥か昔のロッキンジャパンフェス。
2 天体観測
オーイェーェー アァーn
BUMP OF CHICKEN『天体観測』 - YouTube
3 Title Of Mine
人に触れていたいとか思っちゃう俺くそだ、カスだ、もう死んだ方が良いや、だって俺の生きる意味なんてひとつもないもんねー。って言う歌。また作成時、藤原が自らを天才かもしれないと思ったで有名な曲。終始とっても綺麗なメロディーだから、歌詞も何も見なければなんて穏やかな曲なんだろうかと思うだろうけれど、美麗なメロの裏で壮絶な自己否定が巻き起こる。一人で晩酌とかして、この世に自分以外存在しないんじゃないか的な気分になった時に聴くと何処までも堕ちられる。それが気持ちいい。
BUMP OF CHICKEN - Title of Mine (English Sub ...
英語も勉強できるバージョン
4 キャッチボール
藤原と増川の共作。増川が作曲した事になっている数少ない曲。毒素のない顔と毒素のない存在感から毒素のない曲を作った増川は偉い。歌詞書いた藤原は相変わらずの尖りすぎた感性で
カーブのような愚痴 消える魔球のようなやさしさ
という迷フレーズを生み出した。
ちょっとリモコンとってー。とか言われたときに
とーれぇーるわけないだろう。って歌って返してあげるとBUMPファンは喜ぶだろう。
BUMP OF CHICKEN ~キャッチボール~ - YouTube
5 ハルジオン
ブリキのジョウロって何なんだと画像検索した人も多いはずの一曲。
これがブリキのジョウロ。ジョウロってずっと考えてるとジョウロがゲシュタルト崩壊する。じょうろ。如雨露。じょーろ。
ジョウロで幕をあけたものの曲はものすごい展開を見せる。人生とは何ぞやと、ジョウロから展開していく。その鮮やかな歌詞捌きは聴いてくれたらいい。
幾つもの景色を 通り過ぎた人に問う
君を今動かすモノは何?
その色は?その位置は?
夢ならどこかに落としてきた 希望と遙かな距離を置いた
ほら今も揺れる白い花 僕は気付かなかった 色も位置も知っていた
考えさせられちゃうううう。
6 ベンチとコーヒー
藤原がバンドメンバーの誰だかの誕生日に作ってあげた歌らしい。誰だったかは覚えていない。
おそらくこの曲がメジャーデビュー後、初のツイートソング。初めて日の目を見た藤原のつぶやきが冴えわたる。内容はというと、ベンチに座ってコーヒーを飲みながら、そこから見える光景を徒然と歌う。それも2時間や3時間の話じゃない。日の出から日の入りまでのベンチからの光景。
こんなんで誕生日祝ったことになるのだろうか。いいのだろうか。
あまりに声ちっさくて動画も上がってなかった。
7 メロディーフラッグ
このアルバムのハイライト。これはいい曲間違いない。BUMPファンがアコギを抱えたら弾きたいイントロランキングとかやったら上位入賞待ったなし。
何も無かったかの様に
世界は昨日を消してく
作り笑いで見送った
夢も希望もすり減らした僕らは嫌でも明日を迎えて
いつかは昨日を忘れる
その通りなんだけど、その通りがすごく切なく感じる。たまらん。
ちなみに藤原は色々なものをすり減らす。豆知識。
8 ベル
この記事のタイトルはこの曲から拝借。
だれかと別れた電車の中なのか、とりあえず相当にくたびれた人が主人公。
話したいことは 山ほどあるけど
なかなか言葉になっちゃくれないよ
話せたとしても伝えられるのは
いつでも本音の少し手前
ええ、ええ、その通りですよ。少しどころじゃなく大分手前ですよ。手前で止めてるのは自分なのに少しも知らないくせにとか言っちゃうのはわがままでしょうか。いいえ、誰でも。
ベル - Bump of Chicken 歌詞付き (英語のも) - YouTube
9 ダイヤモンド
記念すべきBUMPのデビューシングルがここに登場。ライブでも定番の曲。
Title Of Mineでこれ以上ないまでに否定した生を、今度は全身全霊で肯定する。この6曲足らずの間に何があった。キャッチボールで汗流したら気分良くなったか。
ひとつだけひとつだけ
その腕でギュっと抱えて離すな
世の中にひとつだけ
かけがえのない生きてる自分
やはりどう考えてもさっきまで生きてる意味なんて一個もなぁいっっっ!ってシャウトしていた人とは思えない。
でもそんな整合性なんて求めないのさ。とっ散らかっててもかけがえのない自分なのさ。なあそうだろう藤原。
BUMP OF CHICKEN - ダイヤモンド - YouTube
10 ダンデライオン
BUMP知らない人でも割と知ってる人の多い曲。YouTubeでポンデライオンが主人公のMVが見られるから、きっとその影響なのだろうな。
サバンナを追われたライオンと、吊り橋の向こうのタンポポの友情物語。歌詞見りゃわかるけど、タンポポは思わせぶりに咲いてるだけ。罪なやつだぜ。
既にさんざん聞き散らかした後だから特に何にも思わないがしかし、初めて聴いた人はジーンとくることも多いんだろうな。
カントリーっぽいイントロのギターも素敵。BUMP好きがエレキを抱えたら弾きたいイントロランキング上位入賞待ったなし。結構難しいんだけどね。
【ニコカラ】ダンデライオン Bump of Chicken 歌詞あり【ONVOCAL】 ‐ ニコニコ動画:GINZA
ここから飛んで!
隠しトラック In My Heart In My Nikke
お約束の隠しトラック。
あんまし聴いたことない。以上。
頑張って書いた
北海道→東京の長すぎる移動時間を使って。暇だから書いてやったぜ。実は動画とか貼るの面倒くさかったりするんだけど、やりきるんだぜ。イエス、凝り性。
月のやや半分ブログを書いた、自分に拍手をあげたい。
来月もそれなりにやろうと思う。