徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

自転車最強説

小回りとスピードと自力の折衷。自転車。あいつに敵う移動手段なんてなかなかないのではないだろうか。

東京に出てきて、電車の信用のならなさを学んだ。優秀だからこそ、たまのダイヤ大混乱がひどく意識される。
渋滞の存在も知った。毎朝ラジオから流れる首都高の渋滞情報を聞くたびに、どれだけの尿意が渦巻いているのか不安な気持ちにさせられる。

自転車は自由だ。車ではいけない一方通行も通れる。小道だって入れる。頑張り次第で結構スピードだって出るのだ。
ロードバイク、クロスバイク、ピストバイク、なんだか知らないうちにものすごくスタイリッシュなバイクが増えてきている。間違いなくやつらは速い。ちょっと漕いだらびゅんびゅん進む。バイクスピード界の優等生である。あそこまでスピードに特化せずとも、ママチャリでも、気合い次第でスピードは出るのだ。
大学時代、甲州街道を主な通学道路としていたのだが、幾多のロードバイク達と熾烈な戦いを繰り広げた。たゆまぬペダリング。計算し尽くされた、信号すり抜け技術。全てを持ってしてスピード優等生に立ち向かった。我がママチャリ、ブラックパール号は優秀だった。
そうなのだ、つまり、個人の頑張りに最も多くの裁量がある乗り物が自転車なのだ。不慮の問題も、自分のミスに寄るところが多い。人のちょっとした自殺願望などに左右されることもなければ、人の不慮の事故に振り回されることもない。
だから好きだ。自転車。
飛行機に乗っていてしみじみ思う。飛行機ほど人に委ねる乗り物もない。世界一安全な乗り物と言われているらしいが、安全じゃなくなった時に即、死へのカウントダウンが始まるあたり、宿り木に寄りかかりすぎている感がある。

まぁ、今北海道にいる事実が、全てを物語っているんですけれどね。他力本願の速さにびっくりだよ。
悪天候と涼やかさを、しばしいただきます。