徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

自炊にしようか外食にしようか

お金を払って便利と安心の味を取るか、節約して労力と想像のつくの味を取るか。家路の永遠の課題である。

家庭があれば、家族がいれば、一択なのだろう。迷うことなく一目散に家に帰るに違いない。しかし、咳をしても1人だし、家に帰れど1人だ。家具はニトリだ。迷ってしかるべきじゃないか。

現在家路であり、なぜか職販なるもので長ネギとほうれん草を買ってしまった。馴染みの知人の笑顔に負けた。この状況からして、家に帰って冷凍の肉とすき焼き的なサムシングを作るのが最も妥当な案かと見受けられる。

しかし、世の中には冷凍庫なるものがあり、こいつら野菜は凍らせれば数週間後でも何食わぬ顔で食べることができる。食えない奴らだ。するとどうだ、別に今日外食してもいいんじゃないかという気もしてくる。昼ご飯は弁当だったし。

でもまた迷う。今日の昼は確かに弁当だった。だが最近出費しすぎではないか。お金垂れ流しすぎではないか。学生の頃じゃ考えられない経済の回転させ方。生まれて初めての経験に尻込みしている。

浪費と経済の活性化は全くの別物だ。ちょっとしおれた長ネギが語りかけてくる。

僕を買ったのに今食べてくれないの?

うむむ。食べたいよ。そりゃ食べたい。でも君を食べるには洗い物が出るじゃないか。作業がいるじゃないか。確かに長ネギを買ったのは僕だ。しかしそこには上司の笑顔という触媒があった。料理する気満々で買ったわけじゃないんだ。ちょっとお疲れだったりもするんだ…

ハートトゥハートでトークアバウトイーティングだ。

あぁ、もうすぐ最寄りである。答えを出す時は違い。駅に降り立ったのち、僕の足はどこに向くだろうか。

まだ見ぬ明日も風まかせ

ジュディマリが歌っていた。

今宵ぼくは胃袋と疲労と足に全幅の判断を委ね、晩を定めることにする。

風は寒いから吹かないでいいや。