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徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

錦糸町ブックオフの接客が凄い

凄い。がしかし、恐ろしいほどの違和感がある。

たった100円。税込み108円の本を2冊レジに出しただけである。216円。新品の本1冊も買えない。ジャンプすらも買えない。たったそれだけの商取引きだというのに、ブックオフのお兄さんはものすごいホスピタリティを持って、僕を迎え入れてくれる。まるでホテルのドアマンかのような、みぞおちのあたりに手を当てての礼に始まり、ダンディーな声のトーン。トレーをうまく使った金銭授受。スムーズな入金処理から、レシートを渡し、「ご不用な本がございましたら、是非当店までお持ちくださいませ。どうも、ありがとうございました…!」と、やはりダンディーな声で立て板に水トークを繰り広げ、僕を送り出す。お世辞じゃなく、完璧である。

しかし、どうしても違和感がぬぐいきれない。何故か。僕が216円を軽視しているだけか。同じ接客を216000円の買い物でされたら、全く違う印象を受けるのだろうか。

否。

断じて違う。

ブックオフのお兄さんが行うハイレベルな接客が醸し出す違和感の出処は、彼がお召しになっている制服にある。

ブックオフの制服はポロシャツだ。黒に黄色のラインが入ったものである。ポロシャツと言えば、ポロを行う時に着用したものから、テニス、ゴルフと活躍の場を広げた洋服である。そう、決してフォーマルではない。カジュアルな洋服だ。さらに言わせて貰えば、五分前に起きたかのようなどことなく清潔感がヨタっている身なり。

なにしろ見た目と接客とのギャップが著しい。カチッとしたスーツを着た、清潔感満載のお兄さんであれば、216円の決済だったとて先の接客は納得のいくものだったろう。しかしながらブックオフは違った。ポロシャツを着たヨレ気味のお兄さんが抜群の接客をしていた。極め付けに天井からは「本を売るならブックオフ♪」である。流れるような接客に差し水する要素がものすごい。

なんとも捻れた接客のブックオフであるが、人間諸君は概してギャップに弱く、僕も例に漏れず同じ傾向があるため、癖になって何度も行ってしまう。

あの礼が見たくて。あの声が聞きたくて。