徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

深淵新年

年が明け早やや半月。どうやら昨日はビューティフルムーンが空に浮かんでいたらしいのだが、仕事だ飲み会だなんだとてんやわんやしているうちにムーンは地平の彼方へサラバしていってしまったらしい。思えば年が明けてからしっかりと月を見ていない。

新年会だらけだ。明けましてから方々で会が行われ、身を粉にして各所各所で酒を飲み、話し、笑い、帰ったら日を跨いでいたりして、ポストには新聞の夕刊が入っているも大して読まないでポイしてしまう。これまでの人生で居候してきたコミュニティーそれぞれに新年があり、それぞれに祝っている。誰も暇な人などいないだろうに、せっせと時間を作って皆で語らう。やはり新年には特別な力があるのだろうか。素晴らしきかな新年。でもよく考えてみればこの間忘年会っつって酒飲んでたしクリスマスって言って酒飲んでたしハロウィンっつって酒飲んでたからこれは新年の力じゃなく各々の信念に基づいた飲酒であると気付かされる。

それにしても色々な話を聞く。僕がのっぺりとした比較的単調な日々を過ごしている間にも、ぬらりぬらりと変化はそこかしこに訪れているようだ。比較的喜ばしい話が多いのは嬉しい。結婚やら何やら、夢がある。ややもすると話題が親の介護になり、血圧になり、それこそ月も見えない曇天模様になってくるのだろうか。これからの人生の中で今が一番若いという。やはり今が華か。

七草で胃袋をいたわることも忘れて走り続けている。バイタリティを無理やり奮い立たせて、屹立とした気合をもってしてヘロヘロな身体を走らせる。睦月にて、親睦を深める。