徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

勤め続けるということについてざっくばらんに書いていく

雲のように消えていく考えをどうせなら今のうちに書く。

僕が勤める業界は恐ろしく水物の業界で、風が吹けば桶屋が儲かる然り、バタフライエフェクト然り、1+1が3にも100にもなれば0.01にも簡単になる世界である。不意の出来事が巡り巡ってとてつもない利益を産めば、大損害を被らせる。そんな中で、当たり前のように前年よりも売り上げを確保しなきゃいけないし、目標売上を達成していかなければならない。100パーセント自己ベストが出るコンディションでありながら土砂降りの雨だったりする。そういうことである。

商売という売上至上主義な世界でありながら、誰もが水物だと理解している弊業界の中でどうやって存在感を出していくか。

立派な人だと計算づくの上、平気で前年比を取り続けるらしいが、方法論として理詰めでぶち込める要素が少ないとなると、後は人を巻き込むしかなくなってくる。人をやる気にさせてこいつの為なら働きたいとか、こいつになら上に立ってもらいたいとかって思わせるしかなくなってくる。1人で100頑張っても100にしかならんけれど、100人で120頑張ったら12000になる。やはり、そういうことである。

どうしたら人が付いてくるのか。それはひとえに、確固たる価値観を持っていること。それに尽きる。

大衆迎合にもならず、レジスタンスにもならない、常に自分のスタンスを貫き通し続けること。さらにそのスタンスが誰の目にも明らかに合理的なスタンスであること。こんな芸当できるのだろうかと思う。実に難しい。

十人十色。十色の中でも似たような色があり、そこで共感しあったりする。かけ離れた色には苦い顔をする。空気を読みながら生きるのは簡単だ。しかし、自分の信念を貫き通すのは難しい。人に嫌われないように生きてきたやつは特にそうだ。当たり障りのない会話ほど楽なことはないが、世の中が求めるのはそれじゃないことが多い。お前の考えを聞きたい。お前の判断が知りたい。難しいですよね〜じゃ誤魔化せない、その先の確固たる判断をせねばならない。求められている。

「価値観を作っています」じゃ済まされないのだ。「頑張っています」でもないのだ。「どう考えてもこれはこうでしょ!」と語気を強めて言える何かを持つことしか、人はついてこないし人の上にも立てない。

たくさん判断して、たくさん考えをぶつけて、ボコボコになりながら成形していくよりないのかもしれない。アウフヘーベンである。アウフヘーベン

会社勤めのいいところはこういうところにもあると思う。その辺にゴロゴロ石が転がっているわけで、ぶつかりながらゴツゴツに成形してもらえる。いかにそういうチャンスを作るかは袖の振り方と生き方次第なのけれども。

なんとなく気合い入ったけど寝たら忘れるような夜に書いた話であった。ねむい。まじで。