徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

晩御飯をなににすればいいかわからなくなった

家に帰ろうとしている。晩飯を考える。外食の選択肢はいくつかあるが、揚げ物屋さんと牛丼屋さんとラーメン屋さんばかりで、魅力に乏しい。よく行く中華料理屋はよく行きすぎて憚られる。いそいそと家に帰るかなと思う。コスパが何しろ良い。自炊に勝るものはない。家にあるものに思いを巡らせてみると、力になりそうなものは鶏胸肉と卵。どちらも弁当の具である。弁当作りに特化した冷蔵庫となってしまっているがゆえ、直帰からの自炊すなわち昼ごはんの焼き増しだ。折角三回のチャンスを得ている食事。同じ味を二回味わうのは避けたい。

さて、画して晩飯難民である。

なにも縛りがないとしてどうしたいだろうかと考えてみる。豚肉か牛肉が食べたい。しばらく前、叔父叔母にコストコに連れて行ってもらった時に買ったプルコギ風の牛肉がとにかく強烈に美味しくて、あれが家にあれば迷わず直帰するなと思う。でも今冷蔵庫をどんなに揺さぶっても牛肉は出てこない。鶏胸肉しかない。

買い物して帰ればいいと思うだろう。牛肉でも豚肉でも買えばいいじゃんと。完全に仰る通りなのだが、買い物って面倒臭いじゃない。買って帰って料理するモチベーションがあるかというと怪しい。いや、ない。

晩飯難民思考に迷い込んだときの最適解は家にまっすぐ帰ってあるもので料理してさっさと休むことだ。経験則からして、このモードに入った後に外食先を探すと、此処じゃない此処でもないとフラフラ歩き回った挙句どうでもいい店に入って不本意な晩飯となる。では果たして今の僕は鉄の意志を持てるか。帰ったところで鶏胸肉と卵。嫌だ。

間も無く最寄りに着く。方針だけは決めて駅に降り立ちたい。路頭に迷いたくない。というかこんなことで迷いたくない。