徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

思わぬプレゼントと最近の睡眠について

泣く子も黙る熱帯夜が続いている。呼気も吐息も変わらぬ温度、変わらぬ湿度。そんな中、駅からギリギリ徒歩圏内15分強を全速前進で家路につくのである。汗だくだく、ズボンは汗でペタペタ肌にくっつく。今僕の不快指数はいくつでしょうか。どうなんでしょうか。

帰宅が意味するところといえば、それは脱衣である。完全無欠のプライベートゾーン。脱ぐも着るも自分次第。ペッタペタのズボンをさっさと脱いでさっさとシャワーを浴びる。この瞬間のために汗をかいていたのではないか。それほどの爽快感。だがその程度のことだ。外気に影響されやすい東京の建屋。家に帰れど亜熱帯が広がっている。

はずだった。

昨日は違った。亜熱帯覚悟でドアを開けた瞬間、コンビニに入ったかのような冷気が僕を迎え入れた。今日一日の疲れを労うかのような冷気。暑かろう、暑かったろう。疲れもしよう。せめて、部屋に帰ったときくらい、いい気持ちを味わってくれ。部屋からの粋なプレゼントかとすら思われたそれは、何の事は無い冷房の消し忘れであった。垂れ流した電気代と温室効果ガスの恩恵が、部屋に帰った瞬間の清涼感。腹を切って自分の肉を食っているような血みどろの気持ちよさである。複雑。

シャワーから出ても涼しく、飯を食っても涼しい。環境なんか気にしている場合じゃないな、自分中心の生活isベストかもな。なーんて環境ルサンチマンを嘯きながら出来心でゴローンと横になった瞬間、僕は朝を迎えていた。朝ってか、5時なんだけど。

最近の睡眠は大抵こんな感じである。気の緩みからかなんなのか、不意に横になったり、YouTubeつけながらバランスボールに寄っかかっているうちにゴローンと倒れて気づけば早朝。もちろん、部屋は涼しい。

決して健康ではない寝方だとは思うんだけど、仕方ない。地球上に人間がいる限り重力に抗えないのと同様に、僕は睡眠に抗えないのである。

どことないすり減りを感じている最近であった。