徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

足首と乳首

右の足首を捻って数日。当初の腫れ方や痛み方からすると相当重度のダメージかと思われたが、大変に腫れの引きは良い。Hey,Jude.Don't let me down.一向に無理はできない様相ではあるものの、快方への方角は見定められた。あと二週間もすれば完治するのではないか。光明は見えてきている。とはいえ、現状はケガ人である。足首がヤラレて、地面の凸凹をえらく敏感に感じるようになった。これまでどれだけの凹凸を足首のクッションで乗り越えてきたのか知れない。ちょっとした坂道も、ちょっと隆起しただけの地形も、いまは全部を必死で超えていかなければならない。

やっぱり、なんだって首は大切なのだ。

職を失い食い扶持がなくなることをクビという。首が飛んだら死んでしまう。手首が動かなくなったらスマホを持つのにえらい難儀するだろう。百人一首からは、句を首と数えることで俳句がどれだけ大切な存在だったかを説かれている気がする。

手首足首、首。

しかし乳首、お前はなんだ。

大切じゃないとは言わない。乳首の存在意義だって、そりゃでかい。乳首があるから幼子は母とのコミュニケーションを育む。さらにおっぱいを俯瞰して見たとき、乳首の存在は絶妙なポジショニングで造形を整えている。やっぱり乳首の存在でおっぱいが締まる感じがする。ドログバが入ってチームが活性化するコートジボワール代表みたいな話。

でも、別に乳首に首をつける必要はなかったんじゃなかろうか。首ってほどの唯一無二を乳首は有しているのか。もっとなんだろう、乳印とか、乳点とか、そんな感じでよかったんじゃないか。

 

英語は固有に名詞を授けている。

Neck,Wrist,Ankle,Nipple

多分、ここに首の概念は存在しない。アメリカ人はそれぞれの部位をそれぞれのとして把握している。

一方、漢字からも分かるように、日本語はグルーピングが発達しているように思う。

人体にまつわる漢字には「月」をつけましょう!これを「にくづき」って部首にしましょう!木に関係するものには「木」を、水に関係するものには「さんずい」を!ところで人体の中でも首って大事だよね!首飛んだら死んじゃうもんね!じゃあ足と手の重要な部分に「足首」、「手首」と名付けましょう!乳のここは、乳首です!

やっぱ乳首だけ浮いてる。絶対浮いてる。ここが首である必要性があるだろうか。あるだろうか。いやない。よほど乳首をどうこうされるのが好きな人が乳首を乳首と名付けたに違いない。私利と私欲が見え隠れする。

 

しかしまぁ、乳首が乳首であるから、久本雅美はチクビームを発射できるのだ。平和な世界ではないか。よしとしよう。