徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

現状失禁

時折、超躁状態に突入する瞬間がある。ベットベトの汗をシャワーで流して、明日への雑務をなくすべく昨晩洗ったシャツのアイロンがけをせっせとし済ませたあたりで無敵モード!とかよくあるパターンだ。そんな時は中高生の頃によく聴いたエモめな曲をMacからぶち流してワンルーム・ディスコする。ひとしきり踊った後、やはり明日の雑務を減らそうとして回していた洗濯機がピロピロと洗い終わった旨を知らせてくれる。裁縫の糸を針に通す行為の次に洗濯物干しが嫌いなので、一気に躁状態は終わりを告げ、すげすげと洗濯物を干そうとする。でも全く食指が動かず、適当にギターを持ったりピアノを弾いたりしてなんかいい曲できないかなぁって思索に耽る。ダメだ、できない。なんも生まれない。そもそも俺はこれまでどんな風に曲を作っていたんだろうか。過去に作った曲を聴いてみるんだけど、その曲を作った時のテンションが全く思い出せない。メロディに歌詞がバチクソにはまっている箇所とか、どう考えてもトリップしながら曲作っていたとしか思えない。すげーな、すげー曲作ったもんだなと自尊心に火をつけながら、なんとかかんとか洗濯物を片付けようとする。でもやっぱり体は洗濯機に向かわずMacの前に鎮座したままで、ブログでも書くかというのが今の話。爆発的な発散を経て、鎮火した後の残滓メンタルは驚くほど静まり返っている。真冬の北見のようである。雪国にお住まいの方はご存知かもしれないが、雪には音を吸収する作用がある。真冬の夜なんか静寂そのものだ。なるほどサイモン&ガーファンクルも冬の北見をしてSound of Silenceを書いたか。Hello,darkness my old friend.って書いてたら無性にサイモン&ガーファンクルが聴きたくなった。流してみようと思ったけど、iTunesには入っていないようだった。どうやらWindowsからiMacに買い換えた際に移し損ねたらしい。かれこれ一年半もiMacを使っているのに気づいていなかった。Trouble Waterに突き落とされそうである。でもどうしても聴きたい。試しにAmazon Echoに聞いてみたら見事Amazon musicから流してくれた。こういう使い方をするべきなんですねAmazon Echoは。Sound of Silenceを聴くつもりがセシリアを流しているあたり気の利かなさが滲んでいる。ジェフベゾスに報告してやりたいですね。こうして山火事に落とされた一滴の水ほどに役に立たない文章を書いて書いて書いていることに意味はなくて、旧業態的な現職にあって一際タイピングが速くなる程度のメリットでしかない。デメリットは洗濯機の中にひしゃげているであろう洗濯物を一向に救助できないことだったり、明日に仕事を残さずに早く寝ようと思っていたのに筆が滑ってしまって就寝にたどり着くのにまだまだ時間がかかりそうなことだったり、ざっと見るに弊害の方が大きい。というところでやっとSound of Silenceが流れ出した。Sound of Silenceって最初はアコースティックな曲調で編曲されていたところを、エレキ入れてドラム入れてフォークロックっぽくアレンジしたところ爆発的なヒットをしたってどっかの番組で観た。確かにこれでアコギ一本だったらお経みたいになっちゃうなぁと思う。しかしアートガーファンクルの声ばかりはどうしようもなく綺麗だ。ポールサイモンの声が案外ゲショゲショだからより引き立っている。いい加減洗濯機の封印を開けに行こうと思う。やだな、面倒臭いな。晩御飯に食べた、てんやの天丼がいい感じに胃袋で油を撒き散らしてくれる。言い訳にして寝っ転がってしまおうか。ダメです。ダメ。干しに向かおうと思います。干す。干される。「会社で干される」って文脈の干されるって、やっぱり人間の体はほとんどが水分でできていて、干されたら生きていけなくなってしまうから言われるようになったんだろうって、改めて思い当たった。風通しのいい窓際にて強烈な日光の下、仕事という水分も与えられずカペカペになっていく。恐怖でしかない。けど今やらなきゃいけないことには微塵も関係はないので洗濯物干してきます。洗濯物が吸った水分はさっさと飛ばしてあげなきゃいけないので。

以上、現場失禁でした。