徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

そしてさらに結婚式

結婚式連戦である。

今度は北海道北見市。勝手知ったる地元のチャペルにて1人の可憐な女性がしおらしくお嫁に行く。40になってお互い独身だったら結婚しようという時限爆弾のような契りを交わした女性であったが、一抜けされたのは果たして幸か不幸か。僕は静かに40で結婚の梯子を外され、空中浮遊をしながら彼女を祝うこととなった。時限爆弾は不発弾となった。彼女が仕込んだ爆弾は誰に向けて爆発するやら。ひとまず、未来のお嫁よさようなら。

結婚式にかこつけての帰省だが、都会で毎日毎日、温い鉄板の上であっちにへいへいこっちにへいへいを繰り返していた日常から嘘でも一瞬離れることとなる。こちらも幸か不幸かであるが、現職になってからというもの、結構な感じで忙しみを喉元にくっつけられていたもので、日常を離れる分には悪くはないかって気になっている。全部投げ出して逃げてきたこともあり、二泊三日後の自分の首をタイムリープして絞めている側面は否めないが、つかの間の休息を用意してくれるあたり、ロストした未来のお嫁は案外いい働きをしているかもしれない。

 

さて、どうあれ帰省だ。

実家はやはり落ち着くものだが、何を勘違いしたか試される大地北海道は僕を歓迎するあまり吹雪としばれをプレゼントしてくれたようで、行きの飛行機は断末魔のごとく揺れ、無事ランディングしたと思ったら実家での雪かきが待っていた。帰省といえど甘くはなかった。最高気温がプラスにならない真冬日がぶっ続く道東の地。タイムリープをせずともダイレクトに首を絞めてきている感じがある。寝たら死ぬな、気を失ったら死ぬな、と、細心の注意を払いながらも調子乗って運転した車が雪にハマって身動きが取れなくなり、懸命のプッシュの後かろうじて全身に成功したなんて事件もすでに勃発している。雪道の怖さを心底思い知りました。恥は、雪が溶かしてくれる。助けを呼ぶ大切さが、そこにはある。

 

まもなく花嫁を祝いに出陣するのだが、今の今まで15年ぶりの打ちっぱなしに赴き、望外の楽しさに浸らせてもらった。これは東京帰ってもやりたいものですね。しかし、-8度の外気の中の打ちっぱなし。体幹は温かいが寒いものは寒く、いったん家に帰って小休止している今、猛烈な眠気に襲われている。ごめん花嫁、今僕は眠いよ。

さて、行ってくる。