徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

トッティが引退する

Yahoo!ニュースで知りました。

headlines.yahoo.co.jp

ローマに君臨し続けたトッティ。24年間も一つのクラブで最前線を張り続けるなんて、到底できたことではない。その割に代表ではそこまでのインパクトを残せていない気もする。日韓W杯の韓国戦(ベスト16か準々決勝)で退場させられたのはよく覚えている。疑惑の判定が続いた中で、審判の韓国贔屓を決定づけた退場だった。

トッティを最初に知ったのは中田英寿のローマ移籍だ。親父が当時サッカーにハマっていて、中田の試合となれば早朝でも起きて観ていた。幼い僕もつられて後半だけとか観てた。前半は夢の中であった。

中田はペルージャでスーパー日本人として活躍。何しろ倒れないし早い司令塔っつって、ローマに白羽の矢を立てられた。だが、すでにローマにはトッティが司令塔として君臨していた。じゃあ中田とトッティをどう使っていくのかと。ぼちぼちの議論がなされた末に、一時期中田はトッティから司令塔の座を奪い、ローマの攻撃陣を操っていた。結局トッティも上手くなって、司令塔を明け渡すことになるのだけれど。

ミラン、ユーベ、インテルと並んでセリエのビッグクラブとして世界のサッカーを牽引した時代、カルチョスキャンダルでセリエがボロボロになった時代、そしてオイルマネー流入でセリエのパワーバランスが変わりつつある昨今。ローマは優勝争いに付かず離れず、場を盛り上げるだけ盛り上げて去っていく三枚目のような立場でセリエに影響を及ぼしてきた。何しろ優勝しないクラブだ。そんなクラブでぶっちぎりの2枚目を演じ続けたトッティ。様々な相棒、様々なシステムの中心にトッティはいた。バディストゥータと並び、カッサーノを育て、デ・ロッシと共に歩んだ。最近はメッシのせいでゼロトップといえばバルサのイメージが着いてしまっているが、そもそもゼロトップはローマのもので、トッティのものだった。地元民はさぞ寂しかろう。

今年もどうやら優勝は厳しそうだ。ローマはローマとして、2位〜5位をうろつく。スクデット戦線を盛り上げ、去っていく。決してヒールにはなれない、愛されるクラブにこだわり続けたトッティ。きっとそのうちワールドサッカーダイジェストで引退号が刊行されるだろう。そしてしばらくしたら、ローマの監督として舞い戻るに違いない。それこそペップのように、ジダンのように。頭髪だけは、彼らの二の轍を踏まないことを心より願っている。

 

 

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