徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

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酒、それは遅効性の毒

一昨日、結婚式の二次会があった。二次会とはいえ、新郎と新婦との友人たちがごった煮になって出会いの場となったりする酒池肉林ではない。もっとコアなものだ。僕は新郎の後輩という立場であった。大学陸上部の後輩。この度二次会称して集合したメンバーは、北はロシア、西はオマーンから集まった弊学弊部の精鋭たちであり、それが横浜の馬車道に集ったのだから開国の意気を感じずにはいられない。なーんちゃって。かつては筋骨隆々であった我々も、体躯はそのままに肉付きがナイスになった人が多い。ナイスミドルに片足を突っ込んだ人間たちだ。さぞステキにお酒を嗜むのかといえば、そんなわけはない。丸くなったお兄ちゃんたちもスピリットだけは熱く尖っており、俺の注いだビールが飲めないのか的なメンタルでゴリゴリ押し込み合う飲み会となる。嘘でも体育会であるため、年功には抗えず、あえなく胃の中に流し込まれる酒酒酒。社会に出てから、こんなに無防備な飲み方してないなぁ。飲め!の一言で自動的に酒を煽るのは、ある種、押すなよ!押すなよ!と言いながら押されるのを待つ上島竜兵の伝統芸に通ずるものがあるなぁ。そんなことを考えながら飲んでいたのだが、アルコールという薬物の効果でめちゃめちゃ楽しくなり、年功も国籍も他人も関係なく飲み出したところで記憶は途切れ、次の瞬間には帰る駅が同じだった先輩と最寄駅で飲み直していた。飲み直していたのだが、先輩は向かいの席で吐いていた。僕はどうやら吐いてはいないようだったが、そんな先輩を見てケタケタ笑っていた。そこでまた記憶が止まる。朝になっていた。自宅。携帯は充電がなくなり、ただの板と化していた。見覚えのない液晶パネルのヒビが無数に生まれていた。落としたらしい。思考が緩い。頭が重い。アラームが鳴ってないということは何時なのかわからない…。日曜でも仕事である。焦って時計を見る。遅刻はしていないようだ。髪の毛を触る。サラサラだ。ワックスをつけた痕跡がない。どうやら無意識のうちにシャワーを浴びたらしい。スーツを確認すると、他人行儀にビシッと整えられて窓辺に吊るされていた。誰の仕業だよ。俺なのか本当に。でも、他人が部屋にいる気配もなく、どうやら間違いなく自分できちっと寝支度を整えたようであった。一夜明けて整っていないのは頭の重たさと胃腸とスマホの画面。あと記憶。

酒に溺れるたび、楽しくなったら負けだと思う。飲酒量のコントロールを失う。坂道を転がるボールのようなものだ。転がり出したら止まられない。止まった時は遥かな低みにすっ転がってる。「楽しい」を感じた時点でボールは転がり出し、毒が効いてきていることを学ばなければならないのだ。

後悔と反省が全く意味を持たない領域での、後悔と反省であった。

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