徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

運動不足と意地と

生きとし生けるもの、父がいて母がいる。ウルトラマンでさえ父がいて母がいるのだから、そこそこ複雑な構造を持った生物ならもう誰だって何だってそうだ。

生命の大前提からして、とんでもなく大事な日が、母の日である。もうひと月もすれば父の日もやってくる。二大プレシャスデイであるに違いはない。誰がどうやって決めたのだかは知らないが。

両親に最大の感謝をしましょう。間違いなく西洋の文化ではあるけれど、グローバルグローバル言ってやまない近日の流れからして、東西の洋の差なんてちっぽけなものだろう。



そんな母の日が明けて、母から素敵なプレゼントが送られて来た。靴。走る靴。子の方からのプレゼントは初任給とドッキングさせていただいたわけで。たまたまタイミング的に届いたのが母の日前後の為に、送る側と送られる側がよくわからないことになってしまった。許せ母。

走ってみた。早速。

今まで出来なかった町探索を兼ねて、ビュンビュンと街を駆ける。チャリとは違って余計に小回りが効くから、普通にしてたら絶対入らない路地とかも我が物顔で突き進む。いつかお昼ご飯でも食べに来られそうなラーメン屋とか、ご飯屋さんを目ざとく探しながら駆ける。

走るを始めとした運動は、雑念が吹き飛ぶからいい。悩みとかは忘れて、美味しげな店を探すことと呼吸のことしか考えなくなる。とてもいいことな気がする。走る。走る。走る。

耳元には音楽。美しいまでにBGMと化した音楽に揺られながら走る。テンポと走るリズムが合う。

ここだ。これが落とし穴だった。なぜか負けず嫌いの血が騒いで、どこまでも曲のテンポにピッチを合わせようとしてしまう。ウォークマンは全曲リピート。西暦を数えた年数より遥かに多い数の曲からランダムに流れる。その意味とはだな。スーパースローな曲からアップテンポに変わる可能性があると言うことで。実際に変わるわけで。家からそこそこ離れた場所でガチンコマラソンをする羽目になった。久々の体はそれに対応するわけもなく。久々に心臓が千切れるかと思いました。現役以来の久々の感覚。


筋肉痛が来るでしょう。十中十、来るでしょう。でも甘んじて受けよう。せっかくの靴だ。せっかくの体だ。やれる限りの健康的な無理を突き通してやろう。