徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

突っ張り棒を過信するな。繰り返す。突っ張り棒を過信するな。

引っ越しして2週間とちょっと。

めちゃくちゃな繁忙期に引っ越して、昼夜に渡る多忙により体調がドドンパしたところからやっと持ち直してきた新年4日目。新年早々から休まず勤労デイズだったところ、やっと休んだ新年4日目。生活にも若干の落ち着きが出てきました。

部屋の片付けもひと段落したため、喫緊でやることは少ない。ゴロゴロして、洗濯して、あとは掃除でも…と思いながら、日頃拝見している様々なブログの新年・年末の記事を読んだり、頭良さそうな人の頭良さそうな記事を読んだりしていた。

 

不意に、台所から、破滅的な音がした。

それとなしに閻魔が通り過ぎたような。北の将軍の出来心のような。激しい音。

 

僕の部屋はいわゆる1Kである。

玄関入ったら、右手にすぐトイレ。左側には通路。

通路に沿って左手に台所と冷蔵庫と洗濯機が並んでいる。そして突き当りが浴室。

浴室を正面にして右手のドアを開けると居住スペースが広がっている。東京の一人暮らし用マンションの定番間取りだろう。

そんなに物持ちだった覚えもないが、旧居の収納が案外広かったため、そこそこ大量な物と共に引っ越してきた。しかし、新居の1Kは収納が少なかった。溢れに溢れた物物物。

なんとか収納をしようと、買ってきたが突っ張り棒。

 

平安伸銅工業 突っ張り棚 強力伸縮タイプ ホワイト 耐荷重30~13kg 幅63~93cm KB-63

平安伸銅工業 突っ張り棚 強力伸縮タイプ ホワイト 耐荷重30~13kg 幅63~93cm KB-63

 

 

こんなようなやつ。

デッドスペースとでもいうのだろうか。中空には使い用のないスペースがたくさんあった。そこに物置けばいいんじゃね?と、所狭しと張り巡らせた突っ張り棒網…いや、突っ張り網。ものを乗せるものを乗せる。キャリーオーバーしまくる。

物に溢れていた1Kは、見た感じ非常にスタイリッシュに収まった。中空のフル活用である。

 

さて、先刻の閻魔のおさんぽ、将軍の出来心の正体は、キッチン上部に張っていた突っ張り棒の落下であった。

食器、調味料、キッチンペーパーやサランラップが乗っかりまくった突っ張り棒が責務に耐えかねたのか落下。真下に置いてあった水切りラックに直撃した。

食器の断末魔。水切りラックの四肢が引きちぎれる音。調味料の雨。

明らかな非常事態がのんびりを体現していた僕の脳天を直撃した。

 

現場は混迷を極めていた。

あまりに大きい災害に直面した時、第一報では被害の様子がはっきりわからない。被災者が指数関数のごとく増えていく。まさに、その状態。

引っ越し時に選別されてきたはずの食器が無残にも横たわる。買ったばかりの調味料は床に味付けをしている。僕は床を食べはしない。使えると思って拾い上げたコップは、半身が砕け散っていた。

あぁ…あぁ…

あまりの事態を飲み込めずに、今僕はこれを書いている。

検察が来るまで現場は動かしてはいけないというしなぁ…とぼんやり思いながら、検察来るのか?これ、検察来るのか?と、そもそも検察来ないかもしれない可能性を考えている。そう、多分、検察は来ない。現場と対峙しなければいけないのは、僕だ。

左を向くと、キッチンが口を開けて待っている。

カレー粉の脳漿が飛び散っているのが見える。

戦いに、向かう。

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勇気をください。インディー・ジョーンズ。