徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

ベイマックスを見た感想

ベイマックス

ベイマックスの画像 プリ画像

 

今、巷で最も話題をさらっている映画だ。あのアナと雪の女王を作成したスタッフが集結して作ったらしい。アナ見てないけど。

 

そもそもだな、世の中、ディズニーに侵されすぎているんだ!右向け右の世の中でいいのか。いや、いいわけがない!一人一人が、広い視野のもと、様々な作品に触れて、その上での判断を下すべきなのだ。むしろ日本人としてだな、寅さんをはじめとした山田洋次作品や、七人の侍をはじめとした黒沢作品にこそ価値を見出すべきで、こんなベイマックスなんてカタカナ語なぞに流されるべきでないのだ。全力港とでも名前を変えてから出直してこい!

 

 

観た。

 

 

案の定…悔しいかな、案の定。面白かった。ワクワクとウルウルがワンパッケージで味わえる、アニメ映画のお手本のような作品だった。偉そうなこというようだが、本当はなんも詳しくないんだ。許せ、ベイマックス。

  

あらすじ 

サンフランシスコと東京を足して2で割って、その上で100年後くらいの未来にぶっ飛ばしたような町、サンフランソウキョウ。ネーミングに不安を覚える。ソウキョウではロボット技術が発達していた。空にはメカニカルなバルーンが浮かんでいるほど。相当科学が進んでいる。

スラムではロボットバトルと銘打った賭博が行われていた。そこでトンデモロボットを使って荒稼いでいたのが、主人公のヒロ。若干14歳で高校を卒業したという、科学・工学の天才君である。

ヒロには兄貴がいた。タダシ。古風な名前だ。ソウキョウの大学で機械工学を学ぶ大学生である。タダシとしてはヒロの才能をもっと有用に使ってほしいと。ヒロを大学に誘いまくる。

ヒロ「うるせーばーか」

めげないタダシは、とりあえず大学へヒロを強引に連れて行く。タダシのラボを見せたわけだ。そこにはタダシの仲間たちが、超伝導チャリンコやスーパーレーザーカッター、強制化学反応発生装置やダンスなど、それは魅力的な研究を行っていた。

あぁ、言葉が足りない。説明できない。

兄貴は兄貴で、ケアロボットを発明していた。これがベイマックスだ。このラボで初登場を遂げるわけだが、可愛い。想像以上にプニプニプルプル感が出ている。たまらねぇ。

さらに帰りがけにノーベル賞とっちゃってる系教授から「才能無駄遣いしちゃってんじゃねーよ」的なことを言われ、ヒロ発奮。大学に入ることを決意する。

ちなみにこの仲間たちと教授は物語にめっちゃくちゃ関わってくる

さて、大学に入るためにはプレゼン大会を勝ち抜かねば。いい発明はないかと思案するヒロ。悩みぬいた末に出した結論が、ロボットバトルに使っていたロボをヒントにしたものだった。

マイクロボットという。黒くてちっこいキューブ状のロボット。ポリバケツ6つ分ぎゅうぎゅうの量のそれが、脳波を察知して集まり、自由に形を変える。瞬時に組み立てられ、自由に形を成せるレゴだ。空中に足を出せばその下をマイクロボットが支える。そんな風に空中も歩けてしまう。ベイマックスなんかよりこっちのがほしい。まじで。

見事コンペを勝ち抜き、大学入学を決めるヒロ。先ほどのノーベル賞系教授と、ビルゲイツ系成金教授の二人から研究室への誘いを受けるも、憧れのノーベル賞系教授の下で学ぶことに。ちょっといじける成金教授。若干の暗雲。

その夜。コンペ会場で火事が起きる。建物の中にはノーベル賞系教授が!助けなきゃとタダシ。待ってよとヒロ。駆けだすタダシ。爆発する建物。タダシ、帰らぬ人に。

急展開である。ビビる。ヒロ、ものすごくへこむ。そりゃ大好きな兄貴がいなくなったんだもの。

そこに残されたのがベイマックスだったわけだ。どうやらベイマックスはヒロの不快を除去するように作られているらしい。不快な気持ちはすべて除去したいベイマックス。ヒロの疑問も解決したい。

最近ずっと変な動きをしている唯一残ったマイクロボット。火事で全焼したはず。なんでこのマイクロボットがこんな動きを。

ベイマックスが突き止めに行く。追うヒロ。そこで出会ったマイクロボットを扱う仮面の男。襲ってくる仮面の男。彼は誰なのか。なぜマイクロボットをたくさん作成しているのか。火事の真相はいかに。すべての謎を解くために、ベイマックスとヒロ、そして例のラボの仲間たちが立ち上がる!

 

 

もっとちゃんと書こうと思ってたけど、疲れたから思いっきり最後風呂敷畳んだ。

 

 

ざざっと楽しみポイントを伝えたい。凝縮すると3つだ。

  1. 作中の科学力
  2. ベイマックスの可愛さ
  3. 町並み

 

科学力

近未来にワクワクするのは人の性か。現代にはないバーチャルなタッチパネルや、普通に普及している3Dプリンター、目にも止まらない速さでタイピングしたら出来てくるプログラムやベイマックスのパーツ。現代の最先端がどこまで肉薄しているのかは知らないけど、こんな未来があるのだろうかと心躍る。

本作を通してマイエモーショナルポイントが、実は仮面の男と対決する前の修行パートだったりする。未知のぶっとんだ科学力たまらん。

 

ベイマックスの可愛さ

短足プニプニポヨンポヨンホワホワホワイト。こんなん可愛くないはずない。何しろ人間社会にすれていないロボットだ。プログラムというマニュアルから抜け出せない感じがなんとも愛らしい。それでも少しずつ学んでいく姿もまた愛らしい。

しかし、あのほよほよ感を醸し出すアニメの技術たるや恐ろしい。ベイマックス路線で映画や映像作品作りまくったら日本の相当の層をごっそり釣れる気がする。喜んで引っかかる。

 

町並み

最終的に、ベイマックスは空を飛ぶ。ヒロと共に。ケアロボットから心優しい飛行型戦闘ロボへと変貌を遂げる。

そのテスト飛行時、サンフランソウキョウの町並みをこれでもかと見せてくれるのだが、それはそれは美しい。日本あるあるとアメリカあるあるを合わせた町並みを作り上げたとのサンフランソウキョウ。そんな小賢しい豆知識なんてあの映像美の前には霧散する。

入りたい。入り込んでしまいたい。訳もなく乱立する高層ビルや対照的な下町の景色、チャイナタウン。大都会と下町が、ハイテクノロジーとローテクノロジーが折衷したそれは、夢物語の産物なんだろうな。あんな町がこの先どんな都市計画の下にも生まれないであろうことはなんとなくは感じる。だから美しく感じるんだろうな。

 

 

まとめる  

ディズニーだからっていい作品ばかり作れるとは思わないんだよね。

作るのはみんな人だし、才能なんて限りあるし。それでも、ディズニーという敗北が許されない旗の下で、きちんとこれだけ素人目にも、素人目だからこそかもしれないけど、面白いと思わせる映画を作るその技術に感服した。面白い物語を最高のテクニックで肉付けしたらこうなりますっていい例だ。僕の曲も最高のテクニックで肉付けしてくださいディズニースタジオさん。

 

視聴後、サンフランソウキョウロスが抜けなくて困った。打ちひしがれた。入り込みたい。理系になりたい。あんな世界を作りたい。うぁぁぁぁ。

どうぞみなさん、ちぇきら。