徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

ブルガリアヨーグルト

ほとんど毎朝、ヨーグルトを食べている。これは今に始まったことではなく、かれこれ四半世紀を超えて歩んできた人生の中での、「ほとんど」だ。ヨーグルトの中に何を入れるかは時によりけりだが、何かを入れるものはヨーグルト意外にありえない。おかげさまで、僕はお腹を壊してもすぐリペアする能力を持った屈強な胃腸を獲得した。親の教育方針にも感謝したい。

一人暮らしを初めてはや10年近くなるが、それでも僕はずっとヨーグルトを食べている。ヨーグルト以外の選択肢を模索することも面倒なのだ。馬鹿の一つ覚えのようにヨーグルトを食べる。

一口にヨーグルトとはいえ、銘柄は様々ある。学生時代からの性分で、基本、最安値のヨーグルトを買う。PBのヨーグルトがそれであることが多く、そうでない場合は大概ナチュレの恵が最安だ。

この間、いつものスーパーでブルガリアヨーグルトが100円で売られていた。ブルガリアはヨーグルト界ではそこそこなブランドで、どのスーパーでも130円から140円ほどで販売されている。僕が普段購入する最安ヨーグルトは100円前後であることが多いため、ブルガリアまではなかなか手が伸びない。だが100円となれば話は違う。割引のお得感も相まって、購入を決めた。

 

結論、僕はブルガリアを受け入れられなかった。全く、舌に合わなかった。

100円か130円かみたいな規模の中で舌に合う合わないなんて価値観を振りかざすことは野暮なのかもしれない。だが事実なのだ仕方がない。

ブルガリアはシャバシャバしていた。水分が多いのだろう、乳清が多分に含まれたヨーグルトであった。僕が普段食しているヨーグルトはねっとりしていて、トルコ風アイスか山芋のように、スプーンにまとわりつく。主張が少ない味だから、好きに蜂蜜とかを入れて美味しくいただく。が、ブルガリアには味がある。酸味が強い。わずか30円程度の差でも、確かにそこには差があった。少しいいヨーグルトは主張を行うらしい。主義主張は要らないのだ、僕にとってヨーグルトは何にでも変化する懐深い存在であって欲しいのだ。


昔、実家でもブルガリアを食していたことがあったと記憶しているが、味や食感はさほど記憶をしていなかった。こんなにもミスマッチだとは思わなかった。

あと一食分、ブルガリアは余っている。

何を入れるか、どう食べるか。次はナチュレにしようと、心に決めるのであった。