徒然雑草

踏みつけられるほどに育つ

「要は」おじさん、「結論からいうと」おにいさん

要はさ、要するにさ。

ある程度職務上の力をお持ちの大先輩方と話していると、会話の中で幾度も登場する接続語である。川崎の河川敷とかでフリースタイルラップやってるお兄ちゃんたちもそこそこヨウヨウ言っているが、まぁ、いいとこ勝負である。

要、なのだ。話の要、要点、ここだけは伝えたいこと。やはり職務上の力をお持ちの方の話には要点が多い。用を伝えに行ったところ、要で返されることもある。意気揚々とは行かないものだ。

要はさ、要するにさ、口癖なんだと思う。口癖は感染る。話し方に特徴を持つ人と一緒にいたら、特徴のない人たちは簡単に影響を受けていく。要は、要はと話す人たちが上司にいると要はが感染り、要は一派じゃない人たちも要はと言うようになる。


口癖というものは、よほど意識しないと治らない。口癖のない人間になりたいなとは思う。言葉が好きだ。言葉に豊かでいたい。でも、口語は難しい。即時的な脳の処理回路は使いやすいものを選択することが多く、どんどんと偏りを見せていく。

結論から言うとお兄さんも相当数存在する。結論から言うと、結論から申し上げると。冷静になってみると、結論から言えていることがどれだけ少ないことか。「結論から言うと、先ほど誰々と話をしまして…」全然結論から言えていない。とはいえ、「結論からいうと半分のスペースで対応します。」とか突然言われても、いやいや半分って何の半分よ…ってなる。結論からいうまでの共通認識を持つことがどれだけ大切か、難しいか。


要せもせず、結論からも言えない文章にうつつを抜かす日々ほど魅力的なものもないが、そうもいかないので、要するに、また働くのである。