明後日の夜東京に戻ります。
これまでの四年間、距離と部活に阻まれたために世の大学生達が行う風物詩、夏の大型帰省は泡沫の夢と消え続けていた。同郷の連中や学校の連中が一ヶ月くらいの規制をしている中、冷房の室外機の空気を吸ってアスファルトの大地から芽生えたビルに囲まれながらの東京ライフを淡々と過ごしていた。
いくつかの足かせが外れた今年遂に念願の大型帰省を敢行できた。この四年間会うことのなかった人に会い、出来なかった諸々のミッションを遂行してきたつもりである。そして何よりの目標だった「実家でのんびりする」も、あと二日で叶え終わる。一つの夢の終焉である。ああ切ない。ややひと月前に三行半を突きつけたごはんと洗濯と掃除との復縁も近い。ああ気だるい。
ざっと振り返ってみても
あぁ、楽しかった。ゆっくり出来た。
って平べったい2Dな感想しか出てこない。本当に楽しんでいたのだろうか。とりとめもなく過ぎてしまった日々に、無理やり脳みそが着色しているだけじゃないのか。目の前に東京と言うリアルが迫ってきて、ちょっと怖くなった。
ので、この帰省を総括してみたい。時系列順に。ブログの記事を参考に。
最初の一週間
北見に帰ってくる。
確か夕方か夜の便。部活の同期と焼きそばパーティをして後の帰省。毎日腐るほど見てた面々ともここから今まで会う事がなくなる。
帰ってきたはいいものの早速の体調不良。蕁麻疹とかでる。
お陰で自動車学校に通う手続きはするも上の空極まりない。ふわふわ。夢うつつの状態でそれから一ヶ月間骨をうずめる事となる自動車学校に入学する。
このころはまだ、現役陸上選手。
風邪気味のまだやれるけどこれ以上やったらダメになる感 - 徒然雑草
自動車学校に通いながら風邪気味ボディを無理やり身体を動かす日々が続く。当時肉離れの痛みもまだあったからレースに出れるかどうかも不安でしゃあない。
そして帰省から6日後の9月14日に引退レースと銘打った大会に出場。十年間の陸上競技生活に区切りをつける。
陸上のことに関してはまたいつか書く事ないときに書こうかなと思う。たたいたら幾らでも話しが出てくる気がする。黒板消しトピックである。
こうして一週間目が終わった。
陸上を降ろして自動車を担いだ一週間でした。
二週間目
陸上が終わった結果この頃から色々な友人と出かける事が増える。不健康デイズの到来である。何より精神的にものすごく楽になったのも大きい。居間でぐでんぐでんしながらサッカーを貪り観る生活スタイルもこのころから定着。
自動車学校に時間と脳みそを本格的に持っていかれたのもこの頃。
9時から20時まで自動車学校。アンビリバボー。
週末には所用で家族ぐるみの札幌遠征。向こうにいる友達と会う。うち一名は中高と飽きるほど会っていたがしかしここ4年間は会っていなかった友人。懐かし。酔っ払いながらひたすら札幌の町を徘徊したよき思い出。
三週間目
思い出したように卒論関係の勉強をしだす。日本最北端の大学、北見工業大学(我が家より徒歩10分、理系学生諸君からの通称北の墓場)のパソコンと図書館を借りて、この週は4日間くらい缶詰してた。進歩は芳しくないのは見えている。
自動車に脳内メモリが埋められていくことへの反発だったのかもしれない。いい心がけだと思う。けど無為に過ぎていく時間には抗えず、学科中に考え事をするテクニックと運転テクニックは向上していくのでした。
この週末は常呂っていう、北見を横浜に置いたところの川崎みたいな所に家族ぐるみで。飲み明かす。あまりに怠惰な生活にほんの少しの危機感を抱いたはず。いい心がけだと思う。
四週間目
就職先の内定式のために東京に一瞬吸収合併される。旅費バカになんないんだぞーって叫んでみたって人事さんは聞いてくれない。そうか、これが社会か。
東京北見間をワープした週で、季節感の違いにびびった。体調壊すかと思ったけど大事なところで崩れる体調はどうでもいいところでは非常に強かった。びくともしねー。
このころからいまだ悩まされる不整脈が始まる。原因は思い当たる節が多いからもう考えない事にする。ドキドキっ
五週間目
やっと自動車に縛られる時間も減ってくる。
と同時にこの怠けた肉体を見直す活動を行うようになる。
ただもう二度とこんな旅はしない。あんな辛い思いしたくない。足が何本あっても足りない。少なくても二本じゃ足りない。けどなー、太りたくはないなー。最悪体型はこのまましばらくいたいなー。
さらに!
卒業おおおおおぉ
荷物と言う荷物を降ろすと共に怠惰に拍車が掛かる。と思ったらライブ出演という全然別方向のベクトルで頑張らなきゃならない事が浮上、ギターにいそしむ日々が生まれる。歌ったりもする。
以上今日までざっくりハイライト
悪くない
悪くないよ帰省。着色してないはずだよ。この他にも何回か飲みにも行き、食べにも行ったしな。うぅん、悪くない。楽しかった。
さて、いよいよ本当に東京の皮を被った現実が目の前まで迫ってきてしまっているわけです。東京にいる皆様方、誰でもいい、誰でもいいので、私の東京生活を少しでも彩ってくだされば幸いです。家事と卒論の間を巡る東京なんて東京じゃない。そんな現実は現実じゃない。冷房の室外機の空気を吸ってアスファルトの大地から芽生えたビルに囲まれた場所こそが東京であり、現実なのです。
ここまで読んでくれた人、他人の安い夏休み日記に付き合ってくれてありがとう。